摩 訶 般若 波羅蜜 多 心 経 観 自在 菩薩 行。 般若心経解説|K|note

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摩 訶 般若 波羅蜜 多 心 経 観 自在 菩薩 行

『位』を、 『得ただけであった!』。 一時(いちじ):あるとき。 有る特定の時。 王舎城(おうしゃじょう):摩伽陀(まがだ)国の王都の名。 摩訶比丘僧(まかびくそう):梵語、比丘僧は各精舎に属する男の僧侶の集団。 大きな比丘僧の意。 大数(だいすう):少し多過ぎるか、少し足らない。 分(ぶん):全体の或る部分。 阿羅漢(あらかん):小乗の極位。 一切の煩悩を破り、生死を解脱した者。 漏(ろ):漏泄。 衆生は眼耳等の六瘡門より、日夜煩悩を漏泄して止まずの意。 煩悩の異名。 心解脱(しんげだつ):心が貪欲、瞋恚の束縛より解放されること。 慧解脱(えげだつ):智慧が愚癡の束縛より解放されること。 心柔軟(しんにゅうなん):化導を能く受ける相。 心が堅硬では人の教えを聞くことができない。 最大の力有るの意。 所作(しょさ):信、戒、定、捨等の諸の善法、或は智慧、精進、解脱等の諸の善法を指す。 已辦(いべん):作すべき所が、已に作された。 能擔(のうたん):自他二種の利を荷擔する。 己利(こり):涅槃に到る諸の善法を指す。 逮得(たいとく):追い求めて得る。 有結(うけつ):有は生死の果報。 その果報を招く煩悩を結という。 阿難(あなん):仏の侍者にして多聞第一の弟子。 本経の話者、大小乗の経典は概ね阿難に依る。 学位(がくい):学ぶべき者の義。 無学の阿羅漢に対し、それ以外の聖者をいう。 復有五百比丘尼優婆塞優婆夷等。 皆得聖諦。 復た五百の比丘尼、優婆塞、優婆夷等有り、皆聖諦を得。 『聖諦』を、 『得ていた!』。 比丘尼(びくに):梵語、女の僧侶。 優婆塞(うばそく):梵語、男の信者。 優婆夷(うばい):梵語、女の信者。 苦聖諦:苦に関する真実、即ち六道の生死は、苦が満ちている。 集聖諦:苦の生起に関する真実、即ち貪瞋癡等の煩悩が、苦を積集する。 滅聖諦:苦の消滅に関する真実、即ち貪瞋癡等の煩悩を滅すれば、苦も滅する。 道聖諦:苦を滅する道に関する真実、即ち八種の正しい道、謂わゆる正見、正思惟、正語、正業、正命、正精進、正念、正定を以って、煩悩を滅する。 復有菩薩摩訶薩。 皆得陀羅尼及諸三昧行空無相無作。 已得等忍得無礙陀羅尼悉是五通言必信受無復懈怠。 已捨利養名聞。 說法無所悕望。 度深法忍得無畏力過諸魔事。 一切業障悉得解脫。 巧說因緣法。 從阿僧祇劫以來發大誓願。 顏色和悅常先問訊所語不麤。 於大眾中而無所畏。 無數億劫說法巧出。 解了諸法如幻如焰如水中月如虛空如響如揵闥婆城如夢如影如鏡中像如化。 得無礙無所畏。 悉知眾生心行所趣。 以微妙慧而度脫之。 意無罣礙大忍成就如實巧度。 願受無量諸佛國土。 念無量國土諸佛三昧常現在前。 能請無量諸佛。 能斷種種見纏及諸煩惱。 遊戲出生百千三昧。 復た菩薩摩訶薩有り、皆、陀羅尼、及び諸の三昧を得て、空、無相、無作を行じ、已に等忍を得て、無礙の陀羅尼を得て、悉く是れ五通にして、言えば必ず信受して、復た懈怠する無く、已に利養、名聞を捨て、説法に悕望する所無く、深き法忍を度して、無畏力を得、諸の魔事を過ごして、一切の業障、悉く解脱を得、因縁の法を巧みに説き、阿僧祇劫より以来、大誓願を発し、顔色和悦して、常に先に問訊し、語る所は麁ならず、大衆中に於いて無所畏にして、無数億劫に法を説いて、巧みに出で、諸法の幻の如く、焔の如く、水中の月の如く、虚空の如く、響の如く、乾闥婆城の如く、夢の如く、影の如く、鏡中の像の如く、化の如きを解了し、無礙の無所畏を得て、悉く衆生の心行の趣く所を知り、微妙の慧を以って而も之を度脱し、意に罣礙無く、大忍成就して、如実に巧みに度し、願いて無量の諸仏の国土を受け、無量の国土の諸仏三昧を念ずれば、常に前に現在し、能く無量の諸仏を請い、能く種種の見纏、及び諸の煩悩を断じて、遊戯して百千の三昧を出生す。 『三昧』を、 『出生するものである!』。 菩薩摩訶薩(ぼさつまかさつ):梵語、菩提薩埵摩訶薩埵の略、菩提薩埵を道衆生、新に覚有情と訳し、摩訶薩埵を大衆生、新に大有情と訳す。 菩薩と呼ぶ場合は大小乗に通用し、菩薩摩訶薩と言う時は、大乗菩薩のみを指す。 陀羅尼(だらに):梵語、総持、能持と訳し、聞法して忘れない記憶術の意、又善法を能く持し、悪法を能く遮るの意を有す。 心を一処に定めて動かないことを、定と言い、如実に事物を観ることを正受と言う。 善心が一処に住して動かないこと。 空無相無作(くうむそうむさ):三三昧、即ち空三昧、無相三昧、無作三昧を言う。 無相三昧:無我、無我所であるが故に、男女等の相も無い。 無作三昧:無我、無我所であるが故に、善悪等の行業を作すことも無い。 等忍(とうにん):大乗の菩薩が空、無相、無作三昧の故に、一切を同等に認可して、忍耐するの意。 これに二種有る。 謂わゆる、• 衆生等忍:一切の衆生に関して、慈父の子を視るが如きを言う。 法等忍:一切の善、悪等の諸法を等しく見て好悪の情を起さないこと。 無礙(むげ):障礙の無いこと。 如意通:自身を変化して、自在に現す。 天眼通:障害物を徹して、自在に視る。 天耳通:遠近の声を、自在に聴聞する。 他心智通:他人の心念を、自在に知る。 宿命智通:自他の宿世の生涯を、自在に知る。 信受(しんじゅ):信頼して受容する。 懈怠(けたい):懈(おこた)り、怠(なま)けること。 利養(りよう):有利な供養。 多大な施物。 名聞(みょうもん):名が世間に聞えること。 悕望(けもう):のぞみ。 度(ど):渡る。 法忍(ほうにん):法等忍。 無畏力(むいりき):畏れない力。 魔事(まじ):人を正道より遠ざけ、善法を遮る魔の仕事。 業障(ごっしょう):罪障。 悪業という障礙。 身口意に作す所の悪業の報が、正道を妨げること。 解脱(げだつ):束縛より解放されること。 巧説(ぎょうせつ):譬喩等の方便を用いて、巧みに法を説くこと。 因縁法(いんねんほう):謂わゆる此れ有るが故に彼れ起こり、此れ滅するが故に彼れ滅するの法。 この解釈には種種有り、説一切有部に於いては過去未来現在の三世の生の輪迴に絡めて説明するが、本の字義は以下の通り、• 無明:何も学ばない無垢の状態。 行:学びつつあること。 名色:名を以って実体を分別すること。 取:境に対し、心中に相を取り執著すること。 有:境に対し、自己を確立すること。 生:他人に対し、自己の存在を認識すること。 老死:段階的自己の崩壊を、大苦聚と為すこと。 阿僧祇劫(あそうぎこう):梵語、阿僧祇を無数と訳し、劫を時節と訳して、世界の生滅の一サイクルを表す。 非常に長い時間の意。 大誓願(だいせいがん):菩薩が、菩提心を発した時に立てる、一切の衆生を度して、世界を浄めようと誓う大願。 常先問訊(じょうせんもんじん):常に先に挨拶する謙譲の相。 問訊は道中の安否等を問い訊ねる意。 所語(しょご):語られた言葉。 麁(そ):荒々しいこと。 大衆(だいしゅ):大群衆。 無所畏(むしょい):大衆中に説法する時、畏れる所が無いこと。 此れに四種有って、四無所畏と称し、又此れに二種有って、仏の四無所畏と、菩薩の四無所畏である、即ち、 菩薩の四無所畏とは:• 能持無所畏:聞法して忘失せざるが故に、大衆中に説法して所畏無し。 知根無所畏:衆生の根の利鈍を知るが故に、相応の説法するに所畏無し。 決疑無所畏:聴聞の衆生の疑難に対し、如法に疑網を断ずるが故に所畏無し。 仏の四無所畏とは:• 一切智無所畏:諸法を悉く皆覚知し、正見に住するが故に、怖畏する所無し。 一切漏尽智無所畏:一切の煩悩を断尽し已るが故に、怖畏する所無し。 説障道無所畏:一切の障礙の法を説き已るが故に、怖畏する所無し。 説尽苦道無所畏:一切の出離の道を説き已るが故に、怖畏する所無し。 説法巧出(せっぽうぎょうしゅつ):説法が傑出していること。 解了(げりょう):理解して明白になる。 諸法(しょほう):種種様々な法の意。 一切法。 無礙無所畏(むげのむしょい):無礙の四無所畏。 諸法中に於いて心が無礙、無尽、無滅であること。 微妙慧(みみょうのえ):微妙な智慧。 深く知り難きを知る智慧。 即ち空を知る智慧。 罣礙(けいげ):障害物。 人心を牽き掛けるもの。 大忍(だいにん):大きな忍耐。 諸仏三昧(しょぶつさんまい):諸仏現前三昧。 諸仏が前に現れる三昧。 請(しょう):こう。 比丘を招いて食を供し、法を聞くこと。 邪見の煩悩。 遊戯(ゆげ):遊びながら。 百千三昧(ひゃくせんのさんまい):菩薩は衆生の根に相応する種種の三昧に住して済度する。 諸菩薩如是等種種無量功德成就其名曰颰陀婆羅菩薩。 罽那伽羅菩薩。 導師菩薩。 那羅達菩薩。 星得菩薩。 水天菩薩。 主天菩薩。 大意菩薩。 益意菩薩。 增意菩薩。 不虛見菩薩。 善進菩薩。 勢勝菩薩。 常懃菩薩。 不捨精進菩薩。 日藏菩薩。 不缺意菩薩。 觀世音菩薩。 文殊師利菩薩。 執寶印菩薩。 常舉手菩薩。 彌勒菩薩。 如是等無量百千萬億那由他諸菩薩摩訶薩一切菩薩。 皆是補處紹尊位者。 諸の菩薩は、是の如き等の種種無量の功徳を成就す。 其の名を、颰陀婆羅菩薩、罽那伽羅菩薩、導師菩薩、那羅達菩薩、星得菩薩、水天菩薩、主天菩薩、大意菩薩、益意菩薩、増意菩薩、不虚見菩薩、善進菩薩、勢勝菩薩、常懃菩薩、不捨精進菩薩、日蔵菩薩、不欠意菩薩、観世音菩薩、文殊師利菩薩、執宝印菩薩、常挙手菩薩、弥勒菩薩と曰い、是の如き等の無量百千万億那由他の諸菩薩摩訶薩と、一切の菩薩は、皆是れ補処にして、尊位を紹ぐ者なり。 『颰陀婆羅( ばっだばら)菩薩』、 『罽那伽羅( けいながら)菩薩』、 『導師( どうし)菩薩』、 『那羅達( ばっだばら)菩薩』、 『星得( しょうとく)菩薩』、 『水天( すいてん)菩薩』、 『主天( しゅてん)菩薩』、 『大意( だいい)菩薩』、 『益意( やくい)菩薩』、 『増意( ぞうい)菩薩』、 『不虚見( ふこけん)菩薩』、 『善進( ぜんしん)菩薩』、 『勢勝( せいしょう)菩薩』、 『常懃( じょうごん)菩薩』、 『不捨精進( ふしゃしょうじん)菩薩』、 『日蔵( にちぞう)菩薩』、 『不欠意( ふけつい)菩薩』、 『観世音( かんぜおん)菩薩』、 『文殊師利( もんじゅしり)菩薩』、 『執宝印( しゅうほういん)菩薩』、 『常挙手( じょうこしゅ)菩薩』、 『弥勒( みろく)菩薩』と、 爾時世尊自敷師子座結跏趺坐直身繫念在前。 入三昧王三昧一切三昧悉入其中。 是時世尊。 從三昧安詳而起。 以天眼觀視世界舉身微笑。 從足下千輻相輪中。 放六百萬億光明。 足十指兩踝兩腨兩膝兩髀腰脊腹脅背臍心胸德字。 肩臂手十指。 項口四十齒。 鼻兩孔。 兩眼兩耳。 白毫相肉髻。 各各放六百萬億光明。 從是諸光出大光明。 遍照三千大千國土。 從三千大千國土。 遍照東力如恒河沙等諸佛國土。 南西北方四維上下亦復如是。 若有眾生遇斯光者。 必得阿耨多羅三藐三菩提。 光明出過東方如恒河沙等諸佛國土。 南西北方四維上下亦復如是。 爾の時、世尊は、自ら師子座を敷きて、結跏趺坐し、身を直くして念を前に繋け、三昧王三昧に入り、一切の三昧の、悉く其の中に入りたもう。 是の時、世尊は、三昧より安詳として起ち、天眼を以って世界を観視し、身を挙げて微妙したもうに、足下の千輻相輪中より、六百万億の光明を放ち、足の十指、両踝、両腨、両膝、両髀、腰、脊、腹、脅、背、臍、心、胸の徳字、肩、臂、手の十指、項、口、四十歯、鼻の両孔、両眼、両耳、白毫相、肉髻の各各より、六百万億の光明を放ちたもうに、是の諸光より、大光明を出して、遍く三千大千国土を照らし、三千大千国土より、遍く東方の恒河の沙に等しきが如き、諸仏の国土を照らし、南西北方四維上下も亦復た是の如し。 若し有る衆生、斯の光に遇わば、必ず阿耨多羅三藐三菩提を得ん。 光明は、東方の恒河の沙に等しきが如き諸仏の国土を出過して、南西北方四維上下も亦復た是の如し。 亦た、 『是の通りである!』。 師子(しし):獅子。 法王である仏を、百獣の王に喩える。 直身(じきしん):身を真直ぐにすること。 繋念在前(けねんざいぜん):念を前に繋ける。 意識を目前に懸け、散乱しないように見張ること。 天眼(てんげん):諸天の神通力を以って、遠くを観たり、又物を徹して視ることのできる眼。 挙身微笑(こしんみしょう):全身で笑うさま。 足下千輻輪相(そくげせんぷくりんそう):仏の足裏に存する車輪状の相。 心胸徳字(しんきょうのとくじ):仏の胸に存する卍型の胸毛。 口四十歯(くちのしじゅうし):仏の口中に存する四十枚の歯。 白毫相(びゃくごうそう):仏の眉間に存する白い一本の巻毛が栄螺型に堆積する相。 肉髻(にっけい):仏の頂骨が、髻のように隆起する相。 三千大千国土(さんぜんだいせんこくど):三千大千は千の千倍の千倍、即ち十億の国土。 一仏の領する国土中には、十億の日、十億の月、十億の星宿、十億の地球が存するの意。 恒河沙等(ごうがしゃとう):ガンジス河の河底の砂粒にも等しい数の意。 四維上下(しゆいじょうげ):東南、南西、西北、北東方を四維といい、及び上方と下方の意。 衆生(しゅじょう):又有情とも称す。 心有る者の義。 有らゆる生き物を指す。 三十二相(さんじゅうにそう):仏菩薩のみ有する三十二種の好もしい相。 足下安平立相:足裏が地に密着し安定している。 千輻輪相:足裏に千輻輪の文様がある。 手指繊長相:手の指が細く長い。 手足柔軟相:手足が柔らかい。 手足縵網相:手足の指の間に網が張り、家鴨の水かきのようである。 足跟満足相:足のかかとが丸く膨れている。 足趺高好相:足の甲が高く隆起している。 腨如鹿王相:股の肉が鹿のように円く張っている。 手過膝相:手が長く膝にとどく。 馬陰蔵相:男根が馬のように体内に密蔵されている。 身縦広相:身長と両手を広げた長さが等しい。 毛孔生青色相:一一の毛孔から青色の一毛が生じて乱れない。 身毛上靡相:身毛が右巻きに上に向かって靡く。 身金色相:身体の色が黄金のよう。 常光一丈相:身から光明を放って四方各一丈を照らす。 皮膚細滑相:皮膚が柔らかく滑らか。 七処平満相:両足の裏、両の掌、両肩と頭頂が平らに肉が隆起している。 両腋満相:腋下が充満している。 身如獅子相:身体が獅子のように平らかででこぼこがなくて厳粛である。 身端直相:身体が端正で曲がっていない。 肩円満相:両肩が円満に盛り上がっている。 四十歯相:四十の歯がある。 歯白斉密相:四十の歯が白く浄らかで緊密である。 四牙白淨相:四の牙が白く大きい。 頬車如獅子相:両頬が獅子のように隆満している。 咽中津液得上味相:咽喉中の唾により、何を食べても上味がある。 広長舌相:舌が広く長く、柔軟で薄い。 梵音深遠相:音声は清浄で遠くまで聞こえる。 眼色如紺青相:瞳の色が紺青。 眼睫如牛王相:睫が牛のように長く眼がパッチリしている。 眉間白毫相:眉間に長い白毛があり、右に渦巻いて常に光を放つ。 頂成肉髻相:頂上の肉が髻のように隆起している。 註:仏が三昧に入る時、其の三昧とは、仏が種種無量の功徳を示現することを意味する。 是の故に、三昧王三昧に入って、仏は一切の功徳を示現するのである。 爾時世尊舉身毛孔。 皆亦微笑而放諸光。 遍照三千大千國土。 復至十方如恒河沙等諸佛國土。 若有眾生遇斯光者。 必得阿耨多羅三藐三菩提。 爾の時、世尊は身の毛孔を挙げて、皆亦た微笑し、諸の光を放って、遍く三千大千国土を照らしたもうに、復た十方の恒河沙に等しきが如き諸仏の国土に至る。 若し有る衆生、斯の光に遇わば、必ず阿耨多羅三藐三菩提を得ん。 亦た、 『是の通りである!』。 広長舌相(こうちょうのぜっそう):仏の顔面を覆うほど広い舌の相。 熙怡微笑(きいみしょう):熙怡は和悦するさま。 にっこり笑うこと。 化(け):神通を以って変化すること。 千葉(せんよう):葉は薄いものを数える数詞、頁、枚。 千葉は千枚の花弁。 化仏(けぶつ):仏の神通力により、変化して作られた仏。 六波羅蜜(ろくはらみつ):波羅蜜は梵語、彼の岸に到ると訳す。 檀那波羅蜜(だんなはらみつ):布施の河を渡って彼岸に到る。 尸羅波羅蜜(しらはらみつ):不殺、不盗等の持戒の河を渡り彼岸に到る。 羼提波羅蜜(せんだいはらみつ):誹謗、毀辱等を忍辱する河を渡り彼岸に到る。 毘梨耶波羅蜜(びりやはらみつ):精進して懈怠しない河を渡り彼岸に到る。 禅那波羅蜜(ぜんなはらみつ):心を等一し乱れさせない河を渡り彼岸に到る。 般若波羅蜜(はんにゃはらみつ):空と輪迴の両立する智慧の河を渡り彼岸に到る。 爾時世尊故在師子座入師子遊戲三昧。 以神通力感動三千大千國土。 六種震動東踊西沒西踊東沒南踊北沒北踊南沒。 邊踊中沒中踊邊沒。 地皆柔軟令眾生和悅。 是三千大千國土中。 地獄餓鬼畜生及八難處。 即時解脫得生天上。 從四天王天處乃至他化自在天處。 是諸天人自識宿命。 皆大歡喜來詣佛所。 頭面禮佛足卻住一面。 如是十方如恒河沙等國土地。 皆六種震動。 一切地獄餓鬼畜生及八難處即時解脫。 得生天上齊第六天。 爾の時、世尊は、故の師子座に在りて、師子遊戯三昧に入り、神通力を以って、三千大千国土を感動し、六種に震動せしむれば、東に踊りて西に没し、西に踊って東に没し、南に踊って北に没し、北に踊って南に没し、辺に踊って中に没し、中に踊って辺に没し、地は皆柔軟になりて、衆生をして和悦せしめ、是の三千大千国土中の地獄、餓鬼、畜生及び八難処は、即時に解脱して、天上に生ずるを得れば、四天王天処より、乃至他化自在天処の、是の諸の天人、自ら宿命を識り、皆大いに歓喜して、仏所に来詣し、頭面に仏足を礼して、却って一面に住す。 是の如く十方の恒河沙に等しきが如き国土の地は、皆六種に震動し、一切の地獄、餓鬼、畜生及び八難処は、即時に解脱して、天上に生ずるを得、第六天に斉う。 『集合することができた!』。 故(こ):もと。 師子遊戯三昧(ししゆげさんまい):師子が遊ぶような無畏、自在の三昧。 感動(かんどう):感じて動くこと。 感じさせて動かすこと。 和悦(わえつ):和睦喜悦。 やわらぎよろこぶこと。 八難処(はちなんじょ):菩提の道に向かうことの困難は、八種の処の意。 即ち、• 地獄:苦痛の極大、極多の故に聖教を受けるに堪えない。 餓鬼:飢渴、寒熱に逼迫するが故に聖教を受けるに堪えない。 畜生:愚癡の故に聖教を受けるに堪えない。 長寿天:苦の切迫しないが故に慢心して正道に向い難い。 聾盲瘖唖:諸根の具備しないが故に正道に向い難い。 世智辯聡:世智に長け、因果の理法に難信なるが故に正道に向い難い。 仏前仏後:仏不在時には邪教、邪行横行するが故に正道に向い難い。 四天王天処(してんのうてんじょ):四天王天は欲界六天中の第一。 他化自在天処(たけじざいてんじょ):他化自在天は欲界六天中の第六。 仏所(ぶっしょ):仏の所住の精舎。 仏所在の場所。 頭面礼足(づめんらいそく):頭頂部を相手の足に接する礼法。 却住一面(きゃくじゅういちめん):仏に礼して後、退いて壁の一面を背に立つこと。 爾時三千大千國土眾生盲者得視聾者得聽啞者能言狂者得正亂者得定裸者得衣飢渴者得飽滿。 病者得愈形殘者得具足。 一切眾生皆得等心。 相視如父如母如兄如弟如姊如妹。 亦如親族及善知識。 是時眾生等行十善業道。 淨修梵行。 無諸瑕穢恬然快樂。 譬如比丘入第三禪皆得好慧。 持戒自守不嬈眾生。 爾の時、三千大千国土の衆生の盲者は視るを得、聾者は聴くを得、唖者は能く言い、狂者は正なるを得、乱者は定を得、裸者は衣るを得、飢渴者は飽満を得、病者は愈ゆるを得、形残者は具足するを得、一切の衆生は、皆等心を得て、相視ること父の如く、母の如く、兄の如く、弟の如く、姉の如く、妹の如く、亦た親族、及び善知識の如し。 是の時、衆生は等しく十善業道を行じ、梵行を浄修し、諸の瑕穢無く、恬然として快楽たり。 譬えば、比丘の第三禅に入るが如し。 皆好慧を得て、持戒して自らを守り、衆生を嬈ませず。 『衆生』を、 『嬈( なや)ませなかった!』。 等心(とうしん):平等で傾かない心。 不殺生(ふせっしょう):衆生を殺さない。 不偸盗(ふちゅうとう):衆生の物を取らない。 不邪婬(ふじゃいん):邪な婬事を作さない。 不妄語(ふもうご):嘘を吐かない。 不両舌(ふりょうぜつ):他人同士を離反させる言葉を吐かない。 不悪口(ふあっく):悪口雑言の類を吐かない。 不貪(ふとん):貪らない。 不瞋(ふしん):瞋らない。 不邪見(ふじゃけん):邪見に陥らない。 梵行(ぼんぎょう):婬欲を離れること。 瑕穢(けえ):瑕疵と汚穢。 恬然(てんねん):静かで心穏やかなこと。 此の中、覚とは粗雑な感受作用であり、観とは精緻な観察作用である、• 初禅:覚、観、喜、楽に相応する。 第二禅:初禅の覚、観を捨て、喜、楽にのみ相応する。 第三禅:第二禅の喜を捨てて、楽のみに相応する。 第四禅:第三禅の楽を捨てて、一切の精神活動を停止する。 好慧(こうえ):持戒して、自らを罪から守り、他の衆生を悩ませない為の智慧。 嬈(にょう):なやます。 悩ませる。 爾時世尊在師子座上坐。 於三千大千國土中其德特尊。 光明色像威德巍巍。 遍至十方如恒河沙等諸佛國土。 譬如須彌山王光色殊特眾山無能及者。 爾の時、世尊は、師子座上に在りて、坐したもうに、三千大千国土中に於いて、其の徳特に尊く、光明の色像は威徳巍巍たりて、遍く十方の恒河沙に等しきが如き諸仏の国土に至る。 譬えば須弥山王の光色殊特にして、衆山の能く及ぶ者無きが如し。 『及ぶ!』者が、 『無いようなものである!』。 徳(とく):他の衆生を幸せにする力。 威徳(いとく):威勢があって情け深い。 巍巍(ぎぎ):山の高く聳えるさま。 須弥山王(しゅみせんおう):須弥山の衆山に王たるを言う。 譬えば衆獣の王を師子王と言うが如し。 須弥山は世界の中心に聳える高山の名。 光色(こうしき):輝く色彩。 衆山(しゅせん):群れなす山々。 多くの雑多な山々。 爾時世尊以常身示此三千大千國土一切眾生。 是時首陀會天梵眾天。 他化自在天化樂天兜率陀天夜摩天三十三天四天王天及三千大千國土人與非人。 以諸天花天瓔珞天澤香天末香天。 青蓮花赤蓮花白蓮花紅蓮花天樹葉香持詣佛所。 是諸天花乃至天樹葉香以散佛上。 所散寶花於此三千大千國土上。 在虛空中化成大臺。 是花臺邊垂諸瓔珞。 雜色花蓋五色繽紛。 是諸花蓋瓔珞遍滿三千大千世界。 以是花蓋瓔珞嚴飾故。 此三千大千國土皆作金色。 及十方如恒河沙等諸佛國土皆亦如是。 爾の時、世尊は、常身を以って、此の三千大千国土の一切の衆生に示したまえり。 是の時、首陀会天、梵衆天、他化自在天、化楽天、兜率陀天、夜摩天、三十三天、四天王天、及び三千大千国土の人と、非人とは、諸の天の花、天の瓔珞、天の沢香、天の末香、天の青蓮花、赤蓮花、白蓮華、紅蓮花、天の樹葉の香を以って持し、仏所に詣りて、是の諸の天の花、乃至天の樹葉の香を以って、仏上に散けば、散かるる所の宝花は、此の三千大千国土上に於いて、虚空中に在りて、大台を化成す。 是の花台の辺に、諸の瓔珞を垂し、雑色の花蓋は五色繽紛なり。 是の諸の花蓋の瓔珞は、遍く三千大千世界を満て、是の花蓋の瓔珞の厳飾するを以っての故に、此の三千大千国土は、皆金色と作る。 及び十方の恒河沙に等しきが如き諸仏の国土も、皆亦た是の如し。 『金色』と、 『作った!』。 常身(じょうしん):仏が此の世界の衆生に現される、通常の身。 首陀会天(しゅだえてん):色界第四禅天の別称。 梵衆天(ぼんしゅてん):色界第三禅天の三天中の諸天の名。 他化自在天(たけじざいてん):欲界六天中の第六天の名。 化楽天(けらくてん):欲界六天中の第五天の名。 兜率陀天(とそつだてん):欲界六天中の第四天の名。 夜摩天(やまてん):欲界六天中の第三天の名。 三十三天(さんじゅうさんてん):欲界六天中の第二天の名。 四天王天(してんのうてん):欲界六天中の初天の名。 非人(ひにん):欲界の諸天所属の鬼神。 沢香(たっこう):軟膏状の香料。 末香(まっこう):粉末状の香料。 化成(けじょう):変化して成る。 台(だい):蓮のうてな。 雑色(ぞうしき):入り雑った種種の色。 花蓋(けがい):花で装飾された天蓋。 五色(ごしき):青黄赤白黒。 繽紛(ひんぷん):繁雑にして多く盛んなさま。 爾時三千大千國土及十方眾生各各自念佛獨為我說法不為餘人。 爾の時、三千大千国土、及び十方の衆生は、各各自ら念ずらく、『仏は、独り我が為に、法を説きたまい、余人の為にあらず』、と。 『説かれているのではない!』、と。 爾時世尊在師子座。 熙怡微笑光從口出。 遍照三千大千國土。 以此光故此間三千大千國土中眾生。 皆見東方如恒河沙等諸佛及僧。 彼間如恒河沙等國土中眾生亦見此間三千大千國土中釋迦牟尼佛及諸大眾。 南西北方四維上下亦復如是 爾の時、世尊は、師子座に在りて、熙怡微笑したもうに、光口より出で、遍く三千大千の国土を照せり。 此の光を以っての故に、此の間の三千大千の国土中の衆生は、皆、東方の恒河沙に等しきが如き諸仏、及び僧を見、彼の間の恒河沙に等しきが如き国土中の衆生も亦た、此の間の三千大千国土中の釈迦牟尼仏、及び諸の大衆を見る。 南西北方、四維上下も亦復た是の如し。 是時東方過如恒河沙等諸佛國土。 其國最在邊國名多寶。 佛號寶積。 今現在為諸菩薩摩訶薩說般若波羅蜜。 彼國有菩薩名曰普明。 見大光明見地大動又見佛身。 到寶積佛所白佛言。 今何因緣。 有此光明照於世間地大震動又見佛身。 寶積佛報普明言。 善男子。 西方度如恒河沙等國。 有世界名娑婆。 佛號釋迦牟尼。 今現在欲為諸菩薩摩訶薩說般若波羅蜜。 是其神力。 是の時、東方に恒河沙に等しきが如き諸仏の国土を過ぎ、其の国は、最も辺に在り、国を多宝と名づけ、仏を宝積と号す。 今、現在、諸の菩薩摩訶薩の為に、般若波羅蜜を説きたもう。 彼の国の有る菩薩を名づけて、普明と曰い、大光明を見、地の大動するを見、又仏身を見て、宝積仏の所に到り、仏に白して言さく、『世尊、今、何なる因縁に、此の光明有りて、世間を照らし、地大いに震動して、又仏身を見るや』、と。 宝積仏の普明に報えて言わく、『善男子、西方に恒河沙に等しきが如き国を度りて、世界有り、娑婆と名づけ、仏を釈迦牟尼と号す。 今現在、諸の菩薩摩訶薩の為に、般若波羅蜜を説く。 是れ其の神力なり』、と。 『仏』の、 『神力である!』、と。 名(みょう):なづく。 白(びゃく):もうす。 仏の在家の信者に対する呼びかけの言葉。 娑婆(しゃば):梵語、忍耐の義。 釈迦牟尼仏の領する世界の名。 苦の多いが故に忍土と訳す。 是時普明菩薩白寶積佛言。 我今當往見釋迦牟尼佛禮拜供養。 及見彼諸菩薩摩訶薩紹尊位者。 皆得陀羅尼及諸三昧。 於諸三昧而得自在。 佛告普明。 欲往隨意宜知是時。 是の時、普明菩薩の、宝積仏に白して言さく、『世尊、我れ今当に、釈迦牟尼仏に見えて礼拜、供養し、及び彼の諸の菩薩摩訶薩の尊位を紹ぐ者にして、皆、陀羅尼及び諸三昧を得て、諸の三昧に於いて、自在を得たるに見ゆべし』、と。 仏の普明に告げたまわく、『往かんと欲せば意に随い、宜しく是れ時なりと知るべし』、と。 『遊ぶ!』のは、 『一心でなければならぬ!』、と。 一心(いっしん):心を乱して、他事に移さないこと。 一心不乱。 爾時普明菩薩從寶積佛受千葉金色光明蓮花。 與無數出家在家菩薩及諸童男童女。 俱共發引皆供養恭敬尊重讚歎東方諸佛。 持諸花香瓔珞澤香末香塗香衣服幢蓋。 向釋迦牟尼佛所。 到已頭面禮佛足一面立白佛言。 寶積如來致問。 世尊少惱少患起居輕利氣力安樂不。 又以此千葉金色蓮花供養世尊。 爾の時、普明菩薩は、宝積仏より千葉、金色光明の蓮花を受け、無数の出家、在家の菩薩、及び諸の童男、童女と倶共に発引し、皆東方の諸仏を供養、恭敬、尊重、讃歎し、諸の花香、瓔珞、沢香、末香、塗香、衣服、幢蓋を持ち、釈迦牟尼仏の所に向い、到り已って、頭面に仏足を礼し、一面に立ちて、仏に白して言さく、『世尊、宝積如来問を致すらく、世尊、悩少なく患少なく、起居は軽利にして、気力安楽なりや不やと。 又此の千葉、金色の蓮花を以って世尊を供養す』、と。 『世尊』を、 『供養します!』、と。 発引(ほついん):出発引率の義。 通常は霊柩を引いて出発するの意。 童男(どうなん):少年。 童女(どうにょ):少女。 恭敬(くぎょう):深く尊敬すること。 尊重(そんじゅう):深い尊敬を以って崇めること。 塗香(づこう):身に塗る香料。 問訊の決まり文句。 気力安楽(けりきあんらく):気力は充実しているか?問訊の決まり文句。 爾時釋迦。 牟尼佛受是千葉金色蓮花。 以散東方如恒河沙等諸國土中。 佛所散寶花滿東方如恒河沙等諸佛國土。 一一花上皆有菩薩。 結跏趺坐說六波羅蜜。 聞此法者必至阿耨多羅三藐三菩提。 諸出家在家菩薩及諸童男童女。 頭面禮釋迦牟尼佛足各以供養具。 供養恭敬尊重讚歎釋迦牟尼佛。 是諸出家在家菩薩及諸童男童女。 各各以善根福德力故。 得供養釋迦牟尼佛多陀阿伽度阿羅訶三藐三佛陀。 爾の時、釈迦牟尼仏は、是の千葉金色の蓮花を受け、以って東方の恒河沙に等しきが如き諸の国土中に散らしたもう。 仏の散らす所の宝花は、東方の恒河沙に等しきが如き諸仏の国土を満て、一一の花上には、皆菩薩有りて、結跏趺坐し、六波羅蜜を説きたもう。 此の法を聞く者は、必ず阿耨多羅三藐三菩提に至らん。 諸の出家、在家の菩薩、及び諸の童男、童女は、頭面に釈迦牟尼仏の足を礼して、各供養の具を以って、釈迦牟尼仏を供養し、恭敬、尊重、讃歎す。 是の諸の出家、在家の菩薩、及び諸の童男、童女は、各各善根の福徳の力を以っての故に、釈迦牟尼仏、多陀阿伽度、阿羅訶、三藐三仏陀を供養するを得たり。 『多陀阿伽度、阿羅訶、三藐三仏陀』を、 『供養することができたのである!』。 善根(ぜんごん):過去の善業を植物の根に譬える。 福徳(ふくとく):有らゆる善行と、その齎す所の功徳。 多陀阿伽度(ただあかど):梵語、如来と訳す。 仏の別号。 阿羅訶(あらか):梵語、又阿羅漢に作る、応供と訳す。 仏の別号。 三藐三仏陀(さんみゃくさんぶっだ):梵語、正遍知と訳す。 仏の別号。 南方度如恒河沙等諸佛國土。 其國最在邊國名離一切憂。 佛號無憂德。 菩薩名離憂。 西方度如恒河沙等諸佛國土。 其國最在邊國名滅惡。 佛號寶山。 菩薩名儀意。 北方度如恒河沙等諸佛國土。 其國最在邊國名勝。 佛號勝王。 菩薩名德勝。 下方度如恒河沙等諸佛國土。 其國最在邊國名善。 佛號善德。 菩薩名花上。 上方度如恒河沙等諸佛國土。 其國最在邊國名喜。 佛號喜德。 菩薩名德喜。 如是一切皆如東方。 南方の恒河沙に等しきが如き諸仏の国土を度りて、其の国は最も辺に在り。 国を離一切憂と名づけ、仏を無憂徳と号し、菩薩を離憂と名づく。 西方の恒河沙に等しきが如き諸仏の国土を度りて、其の国は最も辺に在り。 国を滅悪と名づけ、仏を宝山と号し、菩薩を儀意と名づく。 北方の恒河沙に等しきが如き諸仏の国土を度りて、其の国は最も辺に在り。 国を勝と名づけ、仏を勝王と号し、菩薩を徳勝と名づく。 下方の恒河沙に等しきが如き諸仏の国土を度りて、其の国は最も辺に在り。 国を善と名づけ、仏を善徳と号し、菩薩を花上と名づく。 上方の恒河沙に等しきが如き諸仏の国土を度りて、其の国は最も辺に在り。 国を喜と名づけ、仏を喜徳と号し、菩薩を徳喜と名づく。 是の如き一切は、皆、東方の如し。 皆、 『集まった!』、と。 此の中の四天王天は須弥山の中腹に住し、三十三天は須弥山の頂上に住し、他は空中に住す。 欲界の六欲天。 四天王天:持国天、増長天、広目天、多聞天の総称。 三十三天:忉利天を、他の三十二の眷属天が周囲する。 夜摩天。 兜率天。 化楽天。 他化自在天:魔天とも称す。 色界の四禅天:欲を離れ、禅定に住して色身を有す。 初禅天:梵衆天、梵輔天、大梵天の総称。 二禅天:少光天、無量光天、極光浄天の総称。 三禅天:少浄天、無量浄天、遍浄天の総称。 四禅天:無曇天、福生天、広果天、無煩天、 無熱天、善現天、善見天、色究竟天の総称。 無色界の四天:欲と色想とを離れ、無色定に住する識を体とする。 空無辺処天。 識無辺処天。 無所有処天。 非有想非無想処天。 沙門(しゃもん):梵語、出家と訳す、苦行者の義、仏道の修行者の意。 婆羅門(ばらもん):梵語、献身の義、梵天を奉じて修行する一族の称。 犍闥婆(けんだつば):梵語、酒肉を食わず、唯だ香を以って身を養う楽神の意。 阿修羅(あしゅら):梵語、常に帝釈と闘う戦闘神の意。 佛知眾會已集。 佛告舍利弗。 菩薩摩訶薩欲以一切種智知一切法。 當習行般若波羅蜜。 仏は、衆会の已に集まれるを知りたまえば、仏の舎利弗に告げたまわく、『菩薩摩訶薩、一切種智を以って、一切法を知らんと欲せば、当に般若波羅蜜を習行すべし』、と。 『般若波羅蜜』を、 『習行すべきである!』、と。 衆会(しゅえ):比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷、菩薩、諸天等、種種多数の類別の会。 舎利弗(しゃりほつ):世尊の弟子。 仏弟子中智慧第一と称され、十大弟子の一に挙げられる。 一切種智(いっさいしゅち):包括的な智慧。 習慣的に実践すること。 舍利弗白佛言。 菩薩摩訶薩云何欲以一切種智知一切法。 當習行般若波羅蜜。 舎利弗の仏に白して言さく、『世尊、菩薩摩訶薩は、云何が、一切種智を以って、一切法を知らんと欲せば、当に般若波羅蜜を習行すべき』、と。 『般若波羅蜜』を、 『習行せねばならぬのですか?』、と。 佛告舍利弗。 菩薩摩訶薩以不住法住般若波羅蜜中。 以無所捨法應具足檀那波羅蜜。 施者受者及財物不可得故。 罪不罪不可得故。 應具足尸羅波羅蜜。 心不動故。 應具足羼提波羅蜜。 身心精進不懈怠故。 應具足毘梨耶波羅蜜。 不亂不味故。 應具足禪那波羅蜜。 於一切法不著故。 應具足般若波羅蜜。 仏の舎利弗に告げたまわく、『菩薩摩訶薩は、不住法を以って、般若波羅蜜中に住まり、捨つる所無き法を以って、応に檀波羅蜜を具足すべし、施者、受者、及び財物の得べからざるが故なり。 罪と罪ならざると得べからざるが故に、応に尸羅波羅蜜を具足すべし。 心は動かざるが故に、応に羼提波羅蜜を具足すべし。 身心精進にして、懈怠せざるが故に、応に毘梨耶波羅蜜を具足すべし。 乱れず、味わわざるが故に、応に褝那波羅蜜を具足すべし。 一切法に於いて著せざるが故に、応に般若波羅蜜を具足すべし。 『般若波羅蜜』を、 『具足すべきである!』。 所捨(しょしゃ):捨てる所。 所は受け身を示す辞。 捨てられる物。 具足(ぐそく):身に備わる。 精進(しょうじん):懸命に努力して怠らないこと。 懈怠(けたい):おこたり怠けること。 菩薩摩訶薩以不住法住般若波羅蜜中。 不生故。 應具足四念處四正懃四如意足五根五力七覺分八聖道分。 空三昧無相三昧無作三昧。 四禪四無量心四無色定八背捨八勝處九次第定十一切處。 脹相壞相血塗相膿爛相青相噉相散相骨相燒相。 念佛念法念僧念戒念捨念天念入出息念死。 無常想苦想無我想食不淨想一切世間不可樂想死想不淨想斷想離欲想盡想。 十一智。 法智比智他心智世智苦智集智滅智道智盡智無生智如實智。 三三昧。 有覺有觀三昧無覺有觀三昧。 無覺無觀三昧。 未知欲知根知根知已根。 菩薩摩訶薩は、不住法を以って、般若波羅蜜中に住し、不生の故に、応に四念処、四正懃、四如意足、五根五力、七覚分、八聖道分、空三昧、無相三昧、無作三昧、四禅、四無量心、四無色定、八背捨、八勝処、九次第定、十一切処、九相の脹相、壊相、血塗相、膿爛相、青相、噉相、散相、骨相、焼相、念仏、念法、念僧、念戒、念捨、念天、念入出息、念死、十想の無常想、苦想、無我想、食不浄想、一切世間不可楽想、死想、不浄想、断想、離欲想、尽想、十一智の法智、比智、他心智、世智、苦智、集智、滅智、道智、尽智、無生智、如実智、三三昧の有覚有観三昧、無覚有観三昧、無覚無観三昧、三根の未知欲知根、知根、知已根を具足すべし。 『具足せねばならない!』。 四念処(しねんじょ):常に念ずべき四種の処。 身:身は不浄である。 受:受は苦である。 心:心は無常である。 法:法は無我である。 四正懃(ししょうごん):常に努力すべき四種の正しい行い。 已生の悪を除断する。 未生の悪を生じさせない。 未生の善を生じさせる。 已生の善を増長する。 欲如意足:欲の力に由りて、種種の神用を引発し産生する三昧。 精進如意足:精進の力に由りて、種種の神用を引発し産生する三昧。 念如意足:念の力に由りて、種種の神用を引発し産生する三昧。 思惟如意足:思惟の力に由りて、種種の神用を引発し産生する三昧。 五根(ごこん):道を行うに必要な五種の根。 信根:道、及び助道の法を信じる。 精進根:道、及び助道の法を行うに、精進して懈怠しない。 念根:道、及び助道の法を常に念じて、他を念じない。 定根:道、及び助道の法を一心に念じて、散乱しない。 慧根:道、及び助道の法の為に、空、無常等を観察する。 五力(ごりき):五根が増長すれば、煩悩に壊されなくり、五種の力となる。 信力:道、及び助道の法を信じるに由って生じる力。 精進力:道、及び助道の行を精進するに由って生じる力。 念根:道、及び助道の法を念ずるに由って生じる力。 定根:道、及び助道の法の為に一心であるに由って生じる力。 慧根:道、及び助道の法の為の無常等の慧に由り生じる力。 七覚分(しちかくぶん):覚りに至る七種の法。 念覚分:憶念して忘れないこと。 択法覚分:物事の真偽を選択する智慧のこと。 精進覚分:正法に精進すること。 喜覚分:正法を喜ぶこと。 軽安覚分:身心が軽快であること。 定覚分:心を散乱せしめないこと。 捨覚分:心が偏らず平等であること。 捨は平等の意。 八聖道分(はっしょうどうぶん):涅槃に通じる八種の正道。 正見:苦集滅道の四諦の理を認めること、八正道の体。 正思惟:既に四諦の理を認め、なお考えて智慧を増長させる。 正語:正しい智慧で口業を修め、理ならざる言葉を吐かない。 正業:正しい智慧で身業を修め、清浄ならざる行為をしない。 正命:身口意の三業を修め、正法に順じて生活する。 正精進:正しい智慧で、涅槃の道を精進する。 正念:正しい智慧で、常に正道を念じる。 正定:正しい智慧で、心を統一する。 三三昧(さんさんまい):空、無相、無作に関する三種の三昧。 空三昧:一切の諸法は、皆空、無我である。 無相三昧:無我の故に、男女等の相も無い。 有覚有観にして、離生の喜楽がある。 無覚無観にして、定生の喜楽がある。 喜を離れて、妙楽がある。 楽を離れ、捨を行じて心一境性に入る。 四無量心(しむりょうしん):無量の衆生に楽を得しめ、苦を離れしめんと思惟する四種の三昧。 慈無量心:無量の衆生に楽を与える。 悲無量心:無量の衆生の苦を除く。 喜無量心:無量の衆生に楽を与えて苦を除く時に、心に生じる無量の喜。 捨無量心:無量の衆生に楽を与え苦を除き已れば、心に捨てて顧みない。 空無辺処定(くうむへんじょじょう):無量無辺の色に空を観る。 識無辺処定(しきむへんじょじょう):無量無辺の識を知る。 無所有処定(むしょうじょじょう):色受想行識は無いと知る。 非有想非無想処定(ひうそうひむそうじょじょう):有想も無想も無い状態。 八背捨(はっぱいしゃ):心中の貪著を背き捨てる八段階の定力。 内心の色想を除くために、不淨観を修める。 内心の色想が無くなっても、なお不浄観を修める。 前の不淨観を捨て、外境の清浄を観る。 色想をすべて滅して、空無辺処定に入る。 空無辺の心を捨てて、識無辺処定に入る。 識無辺の心を捨てて、無所有処定に入る。 無所有の心を捨てて、非有想非無想処定に入る。 滅受定(めつじゅじょう):非有想非無想処に於いて入る定。 八勝処(はっしょうじょ):欲界の貪著の心を除く八段階の勝れた観察。 内に色相が有り、外の色の少しの好醜を勝れて知り、勝れて観る。 内に色相が有り、外の色の多くの好醜を勝れて知り、勝れて観る。 内に色相が無く、外の色の少しの好醜を勝れて知り、勝れて観る。 内に色相が無く、外の色の多くの好醜を勝れて知り、勝れて観る。 内に色相が無く、外の色の青を勝れて知り、勝れて観る。 内に色相が無く、外の色の黄を勝れて知り、勝れて観る。 内に色相が無く、外の色の赤を勝れて知り、勝れて観る。 内に色相が無く、外の色の白を勝れて知り、勝れて観る。 九次第定(くしだいじょう):次第に入る九種の定、謂わゆる四禅、四無色定、滅受定をいう。 十一切処(じゅういっさいじょ):一切の処に遍く青、黄、赤、白、地、水、火、風、空、識を観て、一切の物は、此の十種に過ぎないと知り、貪著の心を離れる。 九相(くそう):屍体を観て、人身の不浄を知る九種の観法。 脹相:屍体の膨張相の観察。 壊相:屍体の腐壊相の観察。 血塗相:屍体より滲出する血汁相の観察• 膿爛相:屍体の膿汁、腐爛相の観察。 青相:日に曝された屍体の青色相の観察。 噉相:鳥獣が来て啄み、囓り残した屍体の観察。 散相:手足の散乱した屍体の観察。 骨相:唯骸骨のみの屍体の観察。 焼相:骸骨を焼き、地に還った遺灰の観察。 八念(はちねん):常に念じて心を去らしめない八種の法。 念佛:仏の大慈大悲と神通の無量を念じ、自ら成仏せんと願う。 念法:仏法の妙薬たるを念じ、自ら解了して衆生に施さんと願う。 念僧:僧の煩悩を滅し戒定慧を得て、世間の福田たるを念じ、自ら修行せんと願う。 念戒:戒の衆生の悪を除くを念じて、私も戒を守らんと願う。 念捨:布施は慳貪の良薬であると念じ、我れも布施せんと願う。 念天:六欲天等の諸天は、果報清浄にして一切を利益し、安隠にするを念じる。 念入出息:入出する息を数え念じて、心の散乱を除く。 念死:死は常に身と共に存り、避ける所の無きを念じる。 十想(じっそう):十種の観想。 苦想:一切の法は無常の故に苦である。 無我想:一切の法に不変の我はなく、無我である。 食不淨想:食は不淨の因縁生じ、殺生、偸盗に由らない食はない。 一切世間不可楽想:一切の世間に楽しむべき所は何物も無い。 死想:死とは何であるか。 断想:煩悩を断った清浄の身心が涅槃に至る。 離欲想:欲を離れ、生死を離れて涅槃に至る。 尽想:生死を尽くして涅槃に入る。 十一智(じゅういっち):十一種の認知力。 法智:欲界の四聖諦を観察する智慧。 他心智:他人の現在の心と心所(心の働き)を知る智慧。 世智:世俗の智慧。 苦智:四聖諦のうち苦諦を知る智慧。 集智:四聖諦のうち集諦を知る智慧。 滅智:四聖諦のうち滅諦を知る智慧。 道智:四聖諦のうち道諦を知る智慧。 尽智:四聖諦を体現し尽したことを知る智慧。 無生智:四聖諦を体現し尽して再び生まれることはないことを知る智慧。 如実智:如実の相を知る智慧。 三三昧(さんさんまい):有覚有観等に関する三種の三昧。 有覚有観三昧:有覚有観の状態に相応する三昧。 無覚有観三昧:無覚有観の状態に相応する三昧。 無覚無観三昧:無覚無観の状態に相応する三昧。 未知欲知根:見道中の信、精進、念、定、慧の五根、喜、楽、捨の三根と意根の総称。 知根:思惟道中の信、精進、念、定、慧の五根、喜、楽、捨の三根と意根の総称。 知已根:無学道中の信、精進、念、定、慧の五根、喜、楽、捨の三根と意根の総称。 三道(さんどう):四諦の理解に関し、三種の別あるをいう。 見道:初めて四諦の理を照見する位。 思惟道:已に照見せる四諦の理を繰り返し思惟する位。 無学道:四諦の理に通達し、体得した位。 舍利弗。 菩薩摩訶薩欲遍知佛十力四無所畏四無礙智。 十八不共法大慈大悲。 當習行般若波羅蜜。 菩薩摩訶薩欲具足道慧。 當習行般若波羅蜜。 菩薩摩訶薩。 欲以道慧具足道種慧。 當習行般若波羅蜜。 欲以道種慧具足一切智。 當習行般若波羅蜜。 欲以一切智具足一切種智。 當習行般若波羅蜜。 欲以一切種智斷煩惱習。 當習行般若波羅蜜。 舎利弗、菩薩摩訶薩は、遍く仏の十力、四無所畏、四無礙智、十八不共法、大慈大悲を知らんと欲せば、当に般若波羅蜜を習行すべし。 菩薩摩訶薩は、道慧を具足せんと欲せば、当に般若波羅蜜を習行すべし。 菩薩摩訶薩は、道慧を以って、道種慧を具足せんと欲せば、当に般若波羅蜜を習行すべし、道種慧を以って、一切智を具足せんと欲せば、当に般若波羅蜜を習行すべし。 一切智を以って、一切種智を具足せんと欲せば、当に般若波羅蜜を習行すべし。 一切種智を以って、煩悩の習を断ぜんと欲せば、当に般若波羅蜜を習行すべし。 『般若波羅蜜』を、 『習行せねばならない!』。 十力(じゅうりき):仏のみ有する十種の智力。 是処不是処智力: 道理と非道理を知る智力。 業異熟智力:衆生の三世の因果と業報を知る智力。 静慮解脱等持等至智力:諸の禅定と八解脱と三三昧を知る智力。 根上下智力:衆生の根力の優劣と得る果報の大小を知る智力。 種種勝解智力:衆生の理解の程度を知る智力。 種種界智力:世間と衆生の境界の不同を如実に知る智力。 遍趣行智力:五戒などの行により諸々の世界に趣く因果を知る智力。 宿住隨念智力:過去世の事を如実に知る智力。 死生智力:天眼を以って衆生の生死と善悪の業縁を見通す智力。 漏尽智力:煩悩をすべて断ち永く生まれないことを知る智力。 四無所畏(しむしょい):説法に当って仏のみ有する四種の自負。 一切智無所畏:一切智の人としての畏れ無き自信。 漏尽無所畏:煩悩を尽すことに関する畏れ無き自信。 説障道無所畏:修行の障を余す所なく説いたという畏れ無き自信。 説尽苦道無所畏:苦滅の道を余す所なく説いたという畏れ無き自信。 四無礙智(しむげち):説法に当って仏菩薩のみ有する自在と辯才の智慧。 法無礙:名義、文章の意味に関して自在に通達して無礙なること。 辞無礙:諸の地域の言葉に関して自在に通達して無礙なること。 楽説無礙:聴聞衆に相応して自在に法を説き、辯説無礙なること。 十八不共法(じゅうはちふぐうほう):諸仏のみ有して他と共にしない十八種の功徳。 身無失:諸仏の身業は持戒清浄の故に、過失が無い。 口無失:諸仏の口業は持戒清浄の故に、過失が無い。 念無失:諸仏の意業は持戒清浄の故に、過失が無い。 無異想:諸仏は衆生を見て、己身を見るように異想が無い。 無不定心:諸仏は常に定心にして、善法中に住し諸法実相より退失せず。 無不知己捨心:諸仏は苦、楽受等に、其の生滅の相を覚知して寂静平等に住す。 欲無減:諸仏は常に衆生を度脱せんと志欲して、厭足無し。 精進無減:諸仏は常に衆生を度せんと欲し、精進して種種の方便を行う。 念無減:諸仏は三世の諸法を念じて、減退することが無い。 慧無減:諸仏は一切の智慧を得るが故に、智慧の減損が無い。 解脱無減:諸仏は一切の煩悩の習を尽して、余す所が無い。 解脱知見無減:諸仏は一切の解脱の相を知見して、余す所が無い。 一切身業随智慧行:諸仏は一切の身業の得失を観察し智慧に随順して行う。 一切口業随智慧行:諸仏は一切の口業の得失を観察し智慧に随順して行う。 一切意業随智慧行:諸仏は一切の意業の得失を観察し智慧に随順して行う。 智慧知見過去世無礙無障:諸仏の智慧は過去世の事を知見して無礙である。 智慧知見未来世無礙無障:諸仏の智慧は未来世の事を知見して無礙である。 智慧知見現在世無礙無障:諸仏の智慧は現在世の事を知見して無礙である。 道慧(どうえ):善、不善の法に於いて、能く善法を簡択する精神作用。 道種慧(どうしゅえ):無量の道門を分別し、能く衆生の応ずる法を簡択する精神作用。 仏のみ有する一切の事物を知る知識。 舍利弗。 菩薩摩訶薩應如是學般若波羅蜜。 舎利弗、菩薩摩訶薩は、応に是の如く般若波羅蜜を学ぶべし。 『般若波羅蜜』を、 『学ばねばならない!』。 六神通(ろくじんづう):諸仏菩薩の定、慧の力に依りて示現する六種の無礙自在の妙用。 如意通:境界を意の如くならしめる通力。 如意通能到:飛行して到る所の無礙自在なる通力。 如意通転変:境界を随意に変化せしめて無礙自在なる通力。 聖如意神通:境界の好醜を離れて捨行自在の通力。 天眼通:天眼の如く、能く視ること無礙自在なる通力。 天耳通:天耳の如く、能く聞くこと無礙自在なる通力。 知他心通:他の心を、能く知ることの無礙自在なる通力。 知宿命通:自他の過去世の事を、能く知ることの無礙自在なる通力。 漏尽通:煩悩と煩悩の習を、能く滅尽して再び生ぜしめざる通力。 菩薩摩訶薩欲勝一切聲聞辟支佛智慧。 當學般若波羅蜜。 欲得諸陀羅尼門諸三昧門。 當學般若波羅蜜。 一切求聲聞辟支佛人布施時。 欲以隨喜心過其上者。 當學般若波羅蜜。 一切求聲聞辟支佛人持戒時。 欲以隨喜心過其上者。 當學般若波羅蜜。 一切求聲聞辟支佛人。 三昧智慧解脫解脫知見。 欲以隨喜心過其上者。 當學般若波羅蜜。 一切求聲聞辟支佛人。 諸禪定解脫三昧。 欲以隨喜心過其上者。 當學般若波羅蜜。 菩薩摩訶薩は、一切の声聞、辟支仏の智慧に勝れんと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 諸の陀羅尼門、諸の三昧門を得んと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 一切の声聞、辟支仏を求むる人の布施する時、随喜心を以って、其の上を過ぎんと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 一切の声聞、辟支仏を求むる人の持戒する時、随喜心を以って、其の上を過ぎんと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 一切の声聞、辟支仏を求むる人の三昧、智慧、解脱、解脱知見に、随喜心を以って、其の上を過ぎんと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 一切の声聞、辟支仏を求むる人の諸の禅定、解脱三昧に、随喜心を以って、其の上を過ぎんと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 『般若波羅蜜』を、 『学ばねばならない!』。 菩薩摩訶薩欲使世世身體與佛相似。 欲具足三十二相八十隨形好。 當學般若波羅蜜。 欲生菩薩家。 欲得童真地。 欲得不離諸佛者。 當學般若波羅蜜。 欲以諸善根供養諸佛。 恭敬尊重讚歎隨意成就。 當學般若波羅蜜。 欲滿一切眾生所願飲食衣服臥具塗香車乘房舍床榻燈燭等。 當學般若波羅蜜。 菩薩摩訶薩は、世世の身体をして、仏と相似ならしめんと欲し、三十二相、八十随形好を具足せんと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 菩薩の家に生まれんと欲し、童真地を得んと欲し、諸仏を離れざるを得んと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 諸の善根を以って、諸仏を供養して、恭敬し、尊重し、讃歎すること、意の随に成就せんと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 一切の衆生の所願の飲食、衣服、臥具、塗香、車乗、房舎、床榻、灯燭等を満てんと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 『般若波羅蜜』を、 『学ばねばならない!』。 八十随形好(はちじゅうずいぎょうこう):仏の付随的な八十種の好ましい形。 無見頂相:頂上を見ようとしても、肉髻が愈々高くなり見ることができない。 鼻高不現孔:鼻が高く、孔が正面からは見えない。 眉如初月:眉が細く三日月のようである。 耳輪垂埵:耳の外輪の部分が長く垂れている。 身堅実如那羅延:身体が筋肉質で、天上の力士のように隆々としている。 骨際如鉤鎖:骨が鎖のように際立っている。 身一時廻旋如象王:身体を廻らす時は、象が旋回するようである。 行時足去地四寸而現印文:歩くとき足が地面を離れてから足跡が現れる。 爪如赤銅色:爪が赤銅色である。 膝骨堅而円好:膝の骨が堅く円い。 身清潔:身体が清潔で汚れない。 身柔軟:身体が柔軟である。 身不曲:背筋が伸びて、猫背にならない。 指円而繊細:指が骨ばっていず、細い。 指文蔵覆:指紋が隠れていて見えない。 脈深不現:脈が深いところで打つので、外から見えない。 踝不現:踝が骨ばっていない。 身潤沢:身体が乾いていず光沢がある。 身自持不逶迤:身体がしゃんとして曲がっていない。 身満足:身体に欠けた所がない。 容儀備足:容貌と立ち居振る舞いが美しい。 容儀満足:容貌と立ち居振る舞いに欠点がない。 住処安無能動者:立ち姿が安定していて、動かすことが出来ない。 威振一切:威厳があり身振り一つであらゆる者を動かす。 一切衆生見之而楽:誰でも見れば楽しくなる。 面不長大:顔は長くも幅が広くもない。 正容貌而色不撓:容貌が左右対称で歪みがない。 面具満足:顔のすべての部分が満足である。 唇如頻婆果之色:唇が頻婆樹の果実のように赤い。 言音深遠:話すときの声が深くて遠くまで届く。 臍深而円好:臍の穴が深く、円くて好ましい。 毛右旋:身体中の毛が右に旋回している。 手足満足:手足に欠けた部分がない。 手足如意:手足が意のままに動く。 手文明直:手のひらの印文が明快で真っ直ぐ。 手文長:手のひらの印文が長い。 手文不断:手のひらの印文が途切れていない。 一切悪心之衆生見者和悦:どんな悪者も見れば和やかになる。 面広而殊好:顔は広々として好ましい。 面淨満如月:顔は満月のように浄らかである。 隨衆生之意和悦与語:衆生の意のままに和やかに共に語る。 自毛孔出香気:毛孔より香気が出る。 自口出無上香:口より無上の香気が出る。 儀容如師子:立ち居振る舞いの威厳あること師子のようである。 進止如象王:歩くことも立ち止まることも象王のようである。 行相如鵞王:歩くときとは片足づつ交互に運び、鵞鳥のようである。 頭如摩陀那果:頭は摩陀那果のようである。 一切之声分具足:声にはあらゆる音が備わっている。 四牙白利:四本の牙が白く鋭い。 舌色赤:舌の色は赤い。 舌薄:舌は薄い。 毛紅色:毛髪の色は紅色である。 毛軟淨:毛髪は軟らかく浄らかである。 眼広長:眼は広くて長い。 死門之相具:死門の相が具わる。 死は来世の門。 不死の相ではない。 手足赤白如蓮華之色:手足の色が或は赤蓮華、或は白蓮華のようである。 臍不出:臍が突出していない。 腹不現:腹が膨らんでいない。 細腹:腹が細長い。 身不傾動:身体が傾かず、揺がない。 身持重:身体に重量感がある。 其身大:身体が大きい。 身長:背が高い。 四手足軟淨滑沢:手足は柔軟で浄らか、滑らかで光沢がある。 四辺光長一丈:身体から放たれる光の長さは一丈である。 光照身而行:光は身を照らして遠くに到達する。 等視衆生:衆生を等しく視る。 不軽衆生:衆生を軽んじない。 隨衆生之音声不増不減:衆生に随って、音声は増したり減ったりしない。 説法不著:法を説いても、執著することがない。 隨衆生之語言而説法:衆生の話す言葉の種類に随って、法を説く。 発音応衆声:声を発すれば、衆生を同じ声を出す。 次第以因縁説法:順に因縁を明らかにして説法する。 一切衆生観相不能尽:相を観ても、明らかにし尽くせない。 観不厭足:観相して厭きることがない。 髪長好:毛髪が長く好ましい。 髪不乱:毛髪はまとまって乱れない。 髪旋好:毛髪は好ましく渦巻いている。 髪色如青珠:毛髪の色はサファイアのような青色。 手足為有徳之相:手足は力に満ちている。 童真地(どうしんじ):此の地に在る菩薩は、色欲の煩悩が無い。 灯燭(とうそく):油灯と蝋燭。 復次舍利弗。 菩薩摩訶薩欲使如恒河沙等國土眾生。 立於檀那波羅蜜。 立於尸羅羼提毘梨耶禪那般若波羅蜜。 當學般若波羅蜜。 欲植一善根於佛福田中。 至得阿耨多羅三藐三菩提不盡者。 當學般若波羅蜜。 復た次ぎに、舎利弗、菩薩摩訶薩は、恒河沙に等しきが如き国土の衆生をして、檀那波羅蜜に立たしめ、尸羅、羼提、毘梨耶、褝那、般若波羅蜜に立たしめんと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 一善根を仏の福田中に植えて、阿耨多羅三藐三菩提を得るに至るまで、尽きざらしめんと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 『般若波羅蜜』を、 『学ばねばならない!』。 十八空(じゅうはっくう):凡夫の所執に応じて、之を修治すべく十八種の空を立てる。 内外空:自身の一切は、皆空である。 空空:空と観ることも、また空である。 大空:十方の世界は、皆空である。 第一義空:諸法の以外に、実相もまた自性なく空である。 有為空:一切の因縁によって造られたものは空である。 無為空:因縁によって造られたもの以外、即ち涅槃もまた空である。 畢竟空:有為空も無為空も、また空である。 無始空:無始よりの存在も空である。 散空:仮の集合は離散し破壊する相を有し、空である。 性空:諸法の性は、常に空である。 自相空:一切の法の総相、別相は皆空である。 諸法空:有法は無いが故に、一切の諸法は空である。 不可得空:諸法は求めても得られないが故に、即ち空である。 無法空:過去と未来の諸法は、空である。 有法空:現在の諸法は、空である。 無法有法空:過去現在未来の諸法は、皆空である。 菩薩摩訶薩欲知諸法因緣次第緣緣緣增上緣。 當學般若波羅蜜。 菩薩摩訶薩は、諸法の因縁、次第縁、縁縁、増上縁を知らんと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 『般若波羅蜜』を、 『学ばねばならない!』。 菩薩摩訶薩欲以一毛舉三千大千國土中諸須彌山王。 擲過他方無量阿僧祇諸佛國土不嬈眾生。 欲以一食供養十方各如恒河沙等諸佛及僧。 當學般若波羅蜜。 欲以一衣花香瓔珞末香塗香燒香燈燭幢幡花蓋等。 供養諸佛及僧。 當學般若波羅蜜。 菩薩摩訶薩は、一毛を以って、三千大千国土中の諸の須弥山王を挙げ、擲ちて、他方の無量阿僧祇の諸仏の国土を過ぐるも、衆生を嬈ませざらんと欲し、一食を以って、十方の各恒河沙に等しきが如き諸仏及び僧を供養せんと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 一の衣、花香、瓔珞、末香、塗香、焼香、灯燭、幢幡、花蓋等を以って、諸仏及び僧を供養せんと欲せば、当に般若波羅蜜を学ぶべし。 『般若波羅蜜』を、 『学ばねばならない!』。 五分法身とも云う。 五分法身(ごぶんほっしん):仏の法身とは、五種の身の総称なりの意。

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般若心行 仏説摩訶般若波羅蜜多心経

摩 訶 般若 波羅蜜 多 心 経 観 自在 菩薩 行

般若心経 般若心経は、非常に有名なで、「 天下第一のお経」ともいわれます。 を開いたは、「 簡にして要、約にして深し」と言っています。 と以外なら、でもでも、でもでもでもよく読まれたり、写経されます。 大変親しまれているため、あのラフカディオ・ハーンの「 耳無芳一」の体に書かれた経文も般若心経です。 しかしその内容は初心者向けではなく、まるで仏教の教えを否定しているかのような危険な側面もあります。 一体どんなお経なのでしょうか? 般若心経の特徴 『 般若心経』は詳しく言うと『 般若波羅蜜多心経(はんにゃはらみったしんぎょう)』です。 略して『 心経(しんぎょう)』ともいわれます。 まず、タイトルの『 般若波羅蜜多心経』はどんな意味かというと、「 般若」とは、のことです。 「 波羅蜜多」はの「 波羅蜜」と同じことで、意味は「 に到る」ということです。 「 彼岸」とはのことですから、浄土へ渡る、ということです。 「 心」とは、要を抜き出したということです。 実際、『 大品般若経』30巻や『 大般若波羅蜜多経』600巻の中には、大変よく似たところがあります。 それらの膨大な般若経の核心を簡潔に説き明かされたお経であり、私たちを彼岸へ導こうとされたお経なのです。 般若心経の種類 漢文の『 般若心経』には、実は8種類の異なった翻訳が現存しています。 翻訳された時代順に並べると以下のようになります。 1.『 摩訶般若波羅蜜大明呪経』鳩摩羅什訳 2.『 般若波羅蜜多心経』玄奘訳 3.『 仏説般若波羅蜜多心経』義浄訳 4.『 普遍智藏般若波羅蜜多心経』法月 5.『 般若波羅蜜多心経』般若・利言譯 6.『 般若波羅蜜多心経』智慧輪訳 7.『 聖佛母般若波羅蜜多経』施護訳 8.『 般若波羅蜜多心経』法成訳 この中で、普通『 般若心経』として広まっているのは、2番目の(げんじょう)が翻訳したものです。 インドのサンスクリット語の般若心経には、最澄が中国から伝えた小本と、ネパールで発見された大本の2つがあります。 大本というのは、小本にはない最初と最後の部分があります。 漢訳経典の1と2は小本に対応し、4から8は、大本に対応しています。 ここでは、一番一般的な玄奘訳の『 般若心経』を解説していきます。 般若心経の全文 まず最初に、以下が『 般若心経』の全文です。 仏説・摩訶般若波羅蜜多心経 ・行深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空、度一切苦厄。 色不異空、空不異色、、空即是色。 受・想・行・識・亦復如是。 舎利子。 是諸法空相、不生不滅、不垢不浄、不増不減。 是故空中、無色、無受・想・行・識、無眼・耳・鼻・舌・身・意、無色・声・香・味・触・法。 無眼界、乃至、無意識界。 無無明・亦無無明尽、乃至、無老死、亦無老死尽。 無苦・集・滅・道。 無智、亦無得。 以無所得故、菩提薩埵、依般若波羅蜜多故、心無罣礙、無罣礙故、無有恐怖、遠離・一切・顛倒夢想、究竟涅槃。 三世諸仏、依般若波羅蜜多故、得阿耨多羅三藐三菩提。 故知、般若波羅蜜多、是大神呪、是大明呪、是無上呪、是無等等呪、能除一切苦、真実不虚。 故説、般若波羅蜜多呪。 即説呪曰、羯諦羯諦、波羅羯諦、波羅僧羯諦、菩提薩婆訶。 般若心経 玄奘の翻訳には「 遠離・一切」の所の一切がなく、260字ですが、よく広まっているのは、上記のような、一切を加えた262字です。 これを書き下すと以下のように読みます。 般若心経の書き下し文 、深般若波羅蜜多を行じし時、五蘊皆空なりと照見して、一切の苦厄を度したまえり。 、色は空に異ならず、空は色に異ならず。 色はすなわちこれ空なり、空はこれすなわち色なり。 受想行識もまたまたかくのごとし。 舎利子、この諸法の空相は、不生にして不滅、不垢にして不浄、不増にして不減なり。 この故に、空の中には、色もなく、受想行識もなし。 眼耳鼻舌身意もなく、色声香味触法もなし。 眼界もなく、乃至、意識界もなし。 無明もなく、また無明の尽くることもなし。 乃至、老死もなく、また老死の尽くることもなし。 苦集滅道もなし。 智もなく、また得もなし。 無所得を以ての故に。 菩提薩埵の、般若波羅蜜多に依るが故に、心に罣礙なし。 罣礙なきが故に、恐怖あることなし。 一切の顚倒夢想を遠離し究竟涅槃す。 三世諸佛も般若波羅蜜多に依るが故に、阿耨多羅三藐三菩提を得たまえり。 故に知るべし、般若波羅蜜多のこの大神呪、この大明呪、この無上呪、この無等等呪を。 よく一切の苦を除き、真実にして虚しからず。 故に般若波羅蜜多の呪を説く。 すなわち呪を説いて曰く、 羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶 般若心経 般若心経が説かれた場面 この『 般若心経』はどんな意味なのでしょうか? まず『 般若心経』がどのようなときに説かれたのかというと、そのことが『 般若心経』の大本の冒頭部分に説かれています。 お釈迦さまが、お弟子たちやと共に、当時インド最強だったマガダ国の首都・王舎城の、霊鷲山という山におられたときのことです。 お釈迦さまは、三昧という心を一つにした状態にに入っておられました。 そのとき、のを表す菩薩であるが、般若の智慧を実践して一切は空であると見抜き、一切の苦しみから救われました。 すると、釈迦の一人である尊者が、「 般若の智慧を完成したいときにはどうすればいいのでしょうか」と観音菩薩に質問します。 その時、観音菩薩が舎利弗尊者に説かれたのが、『 般若心経』です。 般若心経の目的 まず最初に、「 観自在菩薩、深般若波羅蜜多を行じし時、五蘊皆空なりと照見して、一切の苦厄を度したまえり」と説かれています。 まず、「 観自在菩薩」とは、観音菩薩といっても同じです。 インドの言葉で説かれているお経を中国の言葉にするときの翻訳の違いです。 (くまらじゅう)の翻訳では「 観音菩薩」といわれますが、の翻訳では「 観自在菩薩」といわれます。 観音菩薩は、阿弥陀如来のを表す菩薩です。 「 深般若波羅蜜多を行ずる」とは、般若の智慧を完成されたということですが、それは、六波羅蜜を実践されたということです。 「 六波羅蜜」とは、 1.(ふせ)、 2.(じかい)、 3.(にんにく)、 4.(しょうじん)、 5.(ぜんじょう)、 6.(ちえ)の6つです。 その結果が、「 五蘊皆空なりと照見して、一切の苦厄を度したまえり」ということです。 『 般若心経』が目的としているのは、ここに説かれているように、「 一切の苦厄を度する」ことです。 つまり、一切の苦しみを救う、ということです。 そもそも仏教の目的が、すべての人の苦しみを救うことなのです。 『 般若心経』もそのために説かれているのです。 これを忘れてしまうと、お経の表面的な意味を理解したとしても、要の抜けた頭だけの遊びになってしまいます。 このことをよく心に置いて、意味を理解するようにしてください。 般若心経の心臓部分 この「 五蘊皆空(ごうんかいくう)」が、般若心経に説かれる内容を一言で表した心臓部です。 有名な「 」もこの一部分に過ぎません。 五蘊(ごうん)とは 五蘊とは、人間を構成している5つのものです。 「 蘊」とは、積集(しゃくじゅう)ということで、集まりのことです。 その5つとは、色蘊、受蘊、想蘊、行蘊、識蘊の5つです。 「 色蘊(しきうん)」とは、肉体や、その他の物質のことです。 「 受蘊(じゅうん)」とは、苦楽を感受する働きです。 「 想蘊(そううん)」とは、認識する働きです。 「 行蘊(ぎょううん)」とは、意思をはじめとする、受蘊、想蘊以外の心の働きすべてです。 「 識蘊(しきうん)」とは、心のことです。 このように、色蘊は肉体や世界、受蘊・想蘊・行蘊は心の働き、識蘊は心のことですので、五蘊とは、心身のことです。 その五蘊は、「 皆空」である、というのが「 五蘊皆空」です。 皆空とは 「 空」とはどんなことでしょうか? それを知るには、仏教の根幹である、因果の道理を知らなければなりません。 因果の道理とは、この世のすべては、因と縁がそろって生じている、ということです。 これをお釈迦さまは、 「 一切法は因縁生なり」(大乗入楞伽経) と説かれています。 「 一切法」とは万物のことです。 因縁生とは、因と縁がそろって生じている、ということです。 「 因」とは直接的な原因で、 「 縁」とは間接的な原因のことです。 例えば、米という結果を得るためには、因はモミダネです。 ところが、モミダネを机の上に置いていても、米にはなりません。 他にも、水や土、温度、栄養など、色々なものが必要です。 これらを縁といいます。 因だけでも結果は起きませんし、縁だけでも結果は起きません。 すべてのものは、因と縁が結合して生じている、ということです。 したがって、一切に固有の実体はありません。 これを分かり易く教えた歌が、 「 引き寄せて 結べば柴の庵にて 解くれば 元の野原なりけり」 「 庵」とは、テントのようなものです。 野原で草を引き寄せて、上の部分を縛ると、簡単な庵を作ることができます。 ところが、その庵には、固有の実体はありません。 草という因と縛られたという縁がそろって、一時的に庵になっているだけで、上の部分がほどかれると庵はなくなります。 しかし、無になるのではありません。 元の野原になります。 これは、どんなものでも同じです。 例えばパソコンにも固有の実体はありません。 色々な部品が組み立てられて、一時的にパソコンになっていますが、分解すると、パソコンはなくなります。 しかし無になるのではありません。 ディスプレイやキーボード、演算処理装置、記憶媒体などの部品になります。 それらの部品も、一時的にディスプレイやキーボードなだけで、分解すると、ディスプレイもキーボードもなくなります。 しかし無になるのではなく、別の何かになります。 現代物理学では、そうやって分解していった一番小さい要素は、素粒子になります。 素粒子には大きさはありません。 ではなぜこの世に大きさがあるのかというと、大きさのない素粒子の相互関係によって、大きさのある世界ができています。 つまり、物理学でもこの世に実体はないのです。 従って、五蘊にも実体はありません。 私たちの心にも体にも、実体はないのです。 これは仏教の根幹である因果の道理から必然的に出てくることです。 観音菩薩は因果の道理にしたがって六波羅蜜を実践し、五蘊皆空と知らされ、一切の苦しみの解決を体験されたのです。 色即是空とは? 次に、有名な「 色即是空」が出てくるところです。 ここで「 五蘊皆空」を、このように詳しく説明しています。 「 舎利子、色は空に異ならず、空は色に異ならず。 色はすなわちこれ空なり、空はこれすなわち色なり。 受想行識もまたまたかくのごとし」 「 舎利子(しゃりし)」とは、釈迦十大弟子の一人、智慧第一の舎利弗(しゃりほつ)尊者のことです。 観音菩薩が、舎利弗から質問を受けたので、呼びかけられたのです。 「 色」とは、色蘊のことで、物質的なものです。 「 色は空に異ならず」というのは、物質的なものに実体はないということです。 では何も無いのかというと、そうではありません。 次に「 空は色に異ならず」といわれています。 によって物質的なものが生じているということです。 このことを言葉を変えて、「 色はすなわちこれ空なり、空はこれすなわち色なり」と解かれています。 「 受想行識もまたまたかくのごとし」とは、色蘊以外の、受蘊も想蘊も行蘊も識蘊も同じことである、ということです。 例えば受蘊でいえば、 「 受は空に異ならず、空は受に異ならず。 受はすなわちこれ空なり、空はこれすなわち受なり」 ということです。 識蘊でいえば、 「 識は空に異ならず、空は識に異ならず。 識はすなわちこれ空なり、空はこれすなわち識なり」 ということです。 一切は生ずることも滅することもない 次に、この五蘊皆空を別の側面からこのように教えられています。 「 舎利子、この諸法の空相は、不生にして不滅、不垢にして不浄、不増にして不減なり」 「 諸法」とは、万物のことで、五蘊と同じです。 万物の空である姿は、生ずることも滅することもないというのは、因縁が結合したり離れたりするだけで、無から有が生じたり、有ったものが無くなったりしているわけではない、ということです。 「 不垢にして不浄」とは、汚いとかきよらかということも因縁によるもので、汚い実体とかきよらかな実体はないということです。 例えば、唾液は、吐き出すとみんな汚いと思いますが、口の中にあるときは、殺菌作用で口の中をきれいにするものです。 誰もが汚いと思う排泄物も、体内にあるときは、食べ物だったり、腸内環境をよくする善玉菌だったりします。 体の外に出た途端、みんな汚いと思います。 このように、すべては因縁によって生じているのであって、汚いとかきよらかな実体というものもないのです。 「 不増にして不減」というのも、「 不生にして不滅」と同じように、すべては因縁がくっついたり離れたりしているだけで、何かが増えたり減ったりしているのではない、ということです。 その結果、どうなるのでしょうか? この世のすべて(十八界)に実体はない 次に、このように説かれています。 「 この故に、空の中には、色もなく、受想行識もなし。 眼耳鼻舌身意もなく、色声香味触法もなし。 眼界もなく、乃至、意識界もなし」 まず、「 この故に、空の中には、色もなく、受想行識もなし」は、五蘊皆空を繰り返されています。 「 空の中には」とは、すべては因縁によって生じているのだから、ということです。 「 色もなく」とは、今あると思っている物質(色蘊)も、因縁が離れたら別のものになるので、なくなってしまう、ということです。 「 受想行識もなし」とは、今あると思っている苦楽の感覚(受蘊)も、イメージ(想蘊)も、意思(行蘊)も、心(識蘊)も、因縁が離れたら別のものになるので、なくなってしまう、ということです。 この世のすべてに実体はないのです。 次の「 眼耳鼻舌身意もなく、色声香味触法もなし。 眼界もなく、乃至、意識界もなし」も、この世のすべてに実体はないということを、少し別の角度からさらに詳しく説かれたものです。 一言でいうと、認識の働きも、認識の対象も、認識の主体も、実体がないということです。 まず「 眼耳鼻舌身意」とは、認識する働きである六根のことです。 次の6つです。 眼根・耳根・鼻根・舌根・身根・意根 「 眼耳鼻舌身意もなく」とは、これらの認識する働きも、たまたま因縁がそろって存在しているだけで、因縁が離れるとなくなる、ということです。 たとえば、視神経が損傷して目が見えなくなったり、聴覚神経がやられて耳が聞こえなくなったりします。 認識の働きにも実体はないということです。 次に、「 色声香味触法」とは、六根が認識する対象の六境のことです。 次の6つです。 色境・声境・香境・味境・触境・法境 「 色声香味触法もなし」とは、これらの六境も、たまたま因縁がそろって存在しているだけで。 因縁が離れるとなくなります。 目に見えるものも、耳に聞こえるものも、実体はないことを「 色声香味触法もなし」といわれているのです。 次に、「 眼界もなく、乃至、意識界もなし」の眼界とか意識界とは、六根と六境に、認識する主体である、六識を加えたものです。 六識とは次の6つです。 眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識 これらの18は、以下のように対応しています。 例えば目が見えなくなれば眼識はなくなりますし、耳が聞こえなくなれば耳識はなくなります。 死ぬと、これらの心はすべて滅びます。 このように、これらの十八界すべてに実体はないことを「 眼界もなく、乃至、意識界もなし」といわれているのです。 12の迷いの原因(十二因縁)にも実体がない 次に「 無明もなく、また無明の尽くることもなし。 乃至、老死もなく、また老死の尽くることもなし」といわれています。 「 無明」とか「 老死」とは「 」のことです。 十二因縁とは、私たちの12の迷いの原因を教えられたものです。 お釈迦さまは、この十二因縁を発見され、さとりを開かれた、と説かれています。 その十二因縁とは、1無明・2行・3識・4名色・5六処・6触・7受・8愛・9取・10有・11生・12老死のことです。 この一番最初の「 無明」と最後の「 老死」を挙げて、途中を「 乃至」で省略して、十二因縁を表しているのです。 「 無明もなく、老死もない」というのは、これらの「 十二因縁」に実体がないということです。 すでに五蘊皆空と説かれ、識にも受にも想にも行にも色にも、この世のすべてに実体がないことを明らかにされましたので、十二因縁にも実体はありません。 十二因縁に実体がない以上、十二因縁が尽きるということにも実体がありません。 そのことを「 無明もなく、また無明の尽くることもなし。 乃至、老死もなく、また老死の尽くることもなし」と説かれているのです。 4つの真理(四聖諦)にも実体がない 次に「 苦集滅道もなし」と説かれています。 「 苦集滅道」とは、のことです。 四聖諦とは、4つののことで、 「 苦諦」……「 人生は苦なり」という真理 「 集諦」……苦しみの原因を明かした真理 「 滅諦」……真の幸福を明かした真理 「 道諦」……真の幸福になる道を明かした真理 の4つです。 略して「 苦集滅道」といいます。 「 苦集滅道もなし」とは、これら四聖諦にも実体はない、ということです。 智慧も所得もない 次に「 智もなく、また得もなし。 無所得を以ての故に」と説かれています。 「 智」とは智慧のことです。 『 般若心経』の「 般若」は、智慧のことですから、ここまで説かれてきた、十八界も十二因縁も四聖諦も実体がないという五蘊皆空が智慧だろうと思います。 ところが智慧は、六波羅蜜を行じて体得するものであり、もせずに頭だけで考えてイメージするようなものではありません。 知る私が空なのです。 それで「 智もなく」と否定されているのです。 智慧ばかりではありません。 次の「 得もなし、無所得を以ての故に」とは、五蘊皆空ですから、何かを知ったり得たりする私も空なら、得る対象も空なので、得るということもない、ということです。 六波羅蜜を実践して高い悟りを開くと、無所得の境地に至るのです。 般若波羅蜜多の功徳 次に「 菩提薩埵の、般若波羅蜜多に依るが故に、心に罣礙なし。 罣礙なきが故に、恐怖あることなし。 一切の顚倒夢想を遠離し究竟涅槃す。 三世諸佛も般若波羅蜜多に依るが故に、阿耨多羅三藐三菩提を得たまえり」 と説かれています。 「 菩提薩埵」とは、菩薩のことです。 「 般若波羅蜜多」とは、「 般若」とは智慧のことで、「 波羅蜜多」とは、彼岸に到ることですから、彼岸に渡る智慧です。 菩薩は六波羅蜜を行じて、彼岸に渡る智慧が完成すると、心に罣礙がなくなるということです。 罣礙とは、さわりということで、のことです。 「 罣礙なきが故に、恐怖あることなし」とは、煩悩がなくなると恐怖がなくなるということです。 恐怖の中でも最大の恐怖は、かという恐怖です。 その死のもなくなります。 「 一切の顚倒夢想を遠離し究竟涅槃す」からです。 「 顚倒」とは逆立ちしていることで、間違った考えです。 「 夢想」も同じことで、妄想であり間違った考えです。 智慧を完成すれば、一切の間違った考えを離れて、死ぬと究極のに入ると教えられています。 次に「 三世諸佛も般若波羅蜜多に依るが故に、阿耨多羅三藐三菩提を得たまえり」と説かれています。 三世の諸仏とは、過去、現在、未来の一切の仏のことです。 地球上ではを開かれた方は、お釈迦さまただお一人ですが、大宇宙には、数え切れないほどのたくさんの仏様がおられるとお釈迦さまは説かれています。 それらの沢山の仏方を三世諸仏といわれています。 「 阿耨多羅三藐三菩提」とは、仏のさとりのことです。 過去、現在、未来のすべての仏さまも、彼岸に渡る智慧によって、仏のさとりを開かれたのだ、ということです。 般若波羅蜜多のまことの言葉の素晴らしさとは? 最後に、般若波羅蜜多のまことの言葉を説かれています。 「 故に知るべし、般若波羅蜜多の この大神呪(だいじんしゅ)、 この大明呪(だいみょうしゅ)、 この無上呪(むじょうしゅ)、 この無等等呪(むとうどうしゅ) を。 よく一切の苦を除き、真実にして虚しからず」 まず、「 呪」というのは、のことではありません。 真言のことです。 真言とは、まことの言葉ということです。 私たち人間の言葉は嘘偽りばかりですが、仏の言葉には「 仏語に虚妄なし」といわれるように、決してはないのです。 「般若波羅蜜多のまことの言葉」を4通りにすばらしいといわれています。 「 大神呪」とは、なまことの言葉 「 大明呪」とは、明らかなまことの言葉 「 無上呪」とは、この上ないまことの言葉 「 無等等呪」とは、並ぶもののないまことの言葉 ということです。 「 般若波羅蜜多」とは、彼岸に渡る智慧ということですから、次の 「 よく一切の苦を除き、真実にして虚しからず」とは、観音菩薩のように六波羅蜜を実践し、彼岸に渡る智慧を完成すれば、自分の苦しみも他人の苦しみも本当に除くことができる、ということです。 般若心経の結論とは? では、般若波羅蜜多のまことの言葉とは具体的には何でしょうか? 次にこのように説かれます。 「 故に般若波羅蜜多の呪を説く。 すなわち呪を説いて曰く、 羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶」 これは「 般若波羅蜜多のまことの言葉」とは、「 羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶」である、ということです。 「 羯諦」とは行くということです。 「 波羅」とは、向こうへ、ということです。 般若波羅蜜のまことの言葉ですから、向こうというのは彼岸であり浄土のことです。 ですから「 波羅羯諦」は彼岸へ往くことです。 次の「 波羅僧羯諦」の「 僧羯諦」は、到達するということですから、浄土へ往くということです。 「 菩提薩婆訶」の「 菩提」は仏のさとり、「 薩婆訶」は成就ということです。 ですから、このまことの言葉の意味は、「 仏道を求め、完成して、浄土へ往って仏に生まれた」ということです。 こうして観音菩薩は、舎利弗のどのように般若の智慧を完成すればいいのかという質問に答え終わったのです。 それは、五蘊皆空の因果の道理を信じて、彼岸へ向かって布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧の六波羅蜜を実践しなさい、ということです。 それを聞かれたお釈迦さまは「その通りだ、そのように実践しなさい」といわれています。 これが般若心経の結論です。 般若心経の位置づけ この『 般若心経』で気をつけなければならないのは、「 十二因縁」や「 四聖諦」などの仏教の基本的な教えをあたかも否定しているかのように誤解しやすい所です。 ですから『 般若心経』は、仏教を初めて学ぶ人に対して説かれたお経ではありません。 お釈迦さまは、まず『 阿含経(あごんきょう)』で、因果の道理を説かれ、十二因縁や四聖諦を教えられます。 これを幼稚園のようなものだとすれば、いつまでもそこに留まっていればいいのではありません。 次にお釈迦さまは「 方等経(ほうどうきょう)」を説かれます。 これは小学校のようなものです。 その次に説かれるのが「 般若経」です。 これは中学校のようなものですが、そのエッセンスが『 般若心経』なのです。 ですから、一番初歩的な『 阿含経』よりは高度ですが、まだ高校、大学があります。 お釈迦さまは六波羅蜜の実践を勧めて、私たちに苦悩の根元を知らせ、断ち切られて本当の幸福になるところに導こうとされているのです。 では、ブッダが導こうとされている本当のとはどんなものなのか、 どうすれば本当の幸せになれるのかについては、小冊子とメール講座にまとめておきました。 一度見てみてください。 メニュー•

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宗派ごとに重要視するお経は異なっているようですし、 同じ禅宗でも臨済宗と曹洞宗では、読み方や読む際の作法も異なっているようです。 一生懸命勉強して理解出来たら、人生が変るようなことが書かれているようです。 ) 私はお経の専門家ではないので、お経の内容について解説することも差し控えます。 ) 解説本には読経のCDが付いていたりするので、そんなに敷居も高くないです。 しかしながら校閲は行なっていないので、 誤字・脱字は絶対に有ります。 正式な経文が必要な人は、 各ご宗派の校閲を受た経本をご入手願います。 1.毎朝の読経。 (唱えているうちに、また寝てしまうこともよく有ります。 その日の気分次第で加減すれば良いと思います。 (在家ですし…出張先などでは、朝の45分間は結構忙しいですし…。 そもそも暗唱などにこだわる必要などまったく無いので、気楽に読誦してみて下さい。 2.お経の内容。 無常甚深微妙法。 (むじょうじんじんみみょうほう) 百千万劫難遭遇。 (ひゃくせんまんごうなんそうぐう) 我今見聞得受持。 (がこんけんもんとくじゅじ) 願解如来真実義。 各句の最後の文字は子音を延ばす(3〜5秒?)ので、30秒ほど掛ります。 曹洞宗読みではリンや木魚を使わないお経なので、 何も考えず、深呼吸だけを静かに行なうよう心掛けています。 我昔所造諸悪業。 (がしゃくしょぞうしょあくごう) 皆由無始貧瞋痴。 (かいゆうむしとんじんち) 従身口意之所生。 (じゅうしんくいししょしょう) 一切我今皆懺悔。 修証義は第一章から第五章まで有るので、全部読誦すると25分くらい掛りますが、 懺悔文だけなら30秒…開経偈同様、やはりひと息で読誦出来ます。 この30秒のお経で救われる…と思ってしまうのは、私が罪深い人だからでしょうか? 競争社会で勝つことは、負ける人を生むことになるし、全ての人を幸せには出来ません。 このお経は短いですが、そんなもう一人の自分と対話が出来るお経です。 昨日までの自分とは離別して、毎朝産まれかわることが出来るのも人間です。 降ろすことが出来る重荷は降ろしてから…も、お経読誦の心得えだと思います。 衆生無辺誓願度。 (しゅじょうむへんせいがんど) 煩悩無尽誓願断。 (ぼんのうむじんせいがんだん) 法門無量誓願学。 (ほうもんむりょうせいがんがく) 仏道無上誓願成。 (ぶつどうむじょうせいがんじょう) このお経は禅宗に限らずよく知られているお経だそうです。 宗派によっては少し文言は異なるそうですが、同様に四句のお経です。 覚えてしまえばこれもひと息、開経偈や懺悔文と同じ要領です。 これで3回目の深呼吸終了!といった感じです。 南無帰依仏。 (なむきえぶつ) 南無帰依法。 (なむきえほう) 南無帰依僧。 (なむきえほう) 帰依仏無上尊。 (きえぶつむじょうそん) 帰依法離塵尊。 (きえほうりじんそん) 帰依僧和合尊。 (きえそうわごうそん) 帰依仏竟。 (きえぶつきょう) 帰依法竟。 (きえほうきょう) 帰依僧竟。 (きえそうきょう) このお経から、ひと息で…が難しくなります。 9句有るので子音を9回延ばして読誦します。 じきえぶつ。 とうがんしゅじょう。 たいげだいどう。 ほつむじょうい。 自帰依仏。 当願衆生。 体解大道。 発無上意。 じきえほう。 とうがんしゅじょう。 じんにゅうきょうぞう。 ちえにょかい。 自帰依法。 当願衆生。 深入経蔵。 智慧如海。 じきえそう。 とうがんしゅじょう。 とうりだいしゅう。 いっさいむげ。 自帰依僧。 当願衆生。 統理大衆。 一切無礙。 このお経も短いのですが、今度は12句…ひと息で読誦するとかなり苦しいです。 実はこのお経のように、同じ句が繰り返されるお経は、覚え辛いです。 法はお経。 お坊さんはヒトラー。 人って、そんなものなのかなぁ…といつも思うのですが、そういう生き物のようです。 絶対に間違ってはならない!ときには、経本片手に…の方が良いようです。 南無大恩教主本師釈迦牟尼仏。 (なむだいおんきょうしゅほんししゃかむにぶつ) 南無高祖承陽大師。 (なむこうそじょうようだいし) 南無太祖常済大師。 (なむたいそじょうさいだいし) 南無大慈大悲哀愍摂受。 (なむだいずだいひあいみんしょうじゅ) 生生世世値遇頂戴。 (しょうしょうせせちぐうちょうだい) このお経は禅宗でも曹洞宗に特有のお経だと聞いています。 承陽大師は道元禅師、常済大師は瑩山禅師のことなので納得出来ます。 三帰依文と三帰礼文で少し乱れた呼吸を整えるには丁度良い長さ。 かんぜーおん。 なーむーぶつ。 観世音。 南無仏。 よーぶつうーいん。 よーぶつうーえん。 与仏有因。 与仏有縁。 ぶっぽうそうえん。 じょうらくがーじょう。 仏法僧縁。 常楽我浄。 ちょうねんかんぜーおん。 ぼーねんかんぜーおん。 朝念観世音。 暮念観世音。 ねんねんじゅうしんきー。 ねんねんふーりーしん。 念念従心起。 念念不離心。 (実際まだ、曹洞宗読みの十句観音経読誦を聴いたことは有りません。 ) このお経は少し不思議なお経です。 (最近はヒソヒソ声も腹から出ているようで、違和感は無いのですが。 (このお経を初めて暗唱出来た夜に見たあの満月を、忘れられないのも不思議です。 ) 覚え易いうえにひと息で読誦出来るほど短いお経なので、毎回3回づつ暗唱しています。 いっしんちょうらい。 まんとくえんまん。 万徳円満。 しゃーかーにょーらい。 しんじんしゃーりー。 真身舎利。 ほんじーほっしん。 ほっかいとうばー。 本地法身。 法界塔婆。 がーとうらいきょう。 いーがーげんしん。 我等礼敬。 為我現身。 にゅうがーがーにゅう。 ぶつがーじーこー。 入我我入。 仏加持故。 がーしょうぼーだい。 いーぶつじんりき。 我証菩提。 以仏神力。 りーやくしゅーじょう。 ほつぼーだいしん。 利益衆生。 しゅーぼーさつぎょう。 どうにゅうえんじゃく。 修菩薩行。 同入円寂。 びょうどうだいちー。 こんじょうちょうらい。 平等大智。 今将頂礼。 舎利とはお釈迦さまの遺骨のことらしいのですが、遺骨といえばお墓です。 毎朝、家のお墓が在る九州の方角を見つめながら読誦するのですが、 割り切れないような、悔しいような想いに包まれて読誦するのがこのお経です。 (3回なら絶対に息継ぎが必要。 ) ちなみに私は念入りに1回だけ暗唱するようにしています。 不思議なもので、舎利礼文は自分の意思とは無関係に暗唱出来るようになりました。 朝の読経以外にも、墓参の際には唱えるようにしています。 我等と衆生と皆共に、仏道を成ぜんことを。 (もーこーほーじゃほーろーみー) 正直なところよく分らないのですが、回向文はお経読誦の後に唱えます。 お経読誦…というのが、複数のお経を読誦する場合にどうなのか?を知りません。 ふきゅうおいっさい。 がとうよしゅじょう。 かいぐじょうぶつどう。 普及於一切。 我等與衆生。 皆共成佛道。 また、【略三宝】を読誦するのも曹洞宗特有かも知れません。 かんじーざいぼーさつ。 ぎょうじんはんにゃーはーらーみーたーじー。 行深般若波羅蜜多時。 しょうけんごーうんかいくう。 どーいっさいくーやく。 度一切苦厄。 しゃーりーしー。 しきふーいーくー。 くーふーいーしき。 舎利子。 色不異空。 空不異色。 しきそくぜーくー。 くーそくぜーしき。 色即是空。 空即是色。 じゅーそーぎょーしき。 やくぶーにょーぜー。 受想行識。 亦復如是。 しゃーりーしー。 ぜーしょーほうくうそう。 舎利子。 是諸法空相。 ふーしょうふーめつ。 ふーくーふーじょー。 ふーぞーふーげん。 不生不滅。 不垢不浄。 不増不減。 ぜーこーくうちゅう。 むーしきむーじゅーそうぎょうしき。 是故空中。 無色無受想行識。 むーげんにーびーぜっしんにー。 むーしきしょうこうみーそくほう。 無眼耳鼻舌身意。 無色声香味触法。 むーげんかいないしーむーいーしきかい。 むーむーみょうやくむーむーみょうじん。 無眼界乃至無意識界。 無無明亦無無明尽。 ないしーむーろうしー。 やくむーろうしーじん。 乃至無老死。 亦無老死尽。 むーくーしゅーめつどう。 むーちーやくむーとく。 いーむーしょーとくこー。 無苦集滅道。 無智亦無得。 以無所得故。 ぼーだいさったー。 えーはんにゃーはーらーみーたーこー。 菩提薩埵。 しんむーけいげー。 むーけいげーこー。 むーうーくーふー。 心無罣礙。 無罣礙故。 無有恐怖。 おんりーいっさいてんどうむーそう。 くーぎょうねーはん。 さんぜーしょーぶつ。 遠離一切顛倒夢想。 究竟涅槃。 三世諸仏。 えーはんにゃーはーらーみーたーこー。 とくあーのくたーらーさんみゃくさんぼーだい。 得阿耨多羅三藐三菩提。 こーちーはんにゃーはらみーたー。 ぜーだいじんしゅー。 ぜーだいみょうしゅー。 故知般若波羅蜜多。 是大神呪。 是大明呪。 ぜーむーじょうしゅー。 ぜーむーとうどうしゅー。 是無上呪。 是無等等呪。 のうじょーいっさいくー。 しんじつふーこー。 能除一切苦。 真実不虚。 こーせつはんにゃーはーらーみーたーしゅー。 そくせつしゅーわつ。 故説般若波羅蜜多呪。 即説呪曰。 ぎゃーていぎゃーてい。 はーらーぎゃーてい。 はらそうぎゃーてい。 ぼーじーそわかー。 羯諦羯諦。 波羅羯諦。 波羅僧羯諦。 菩提薩婆訶。 はんにゃーしんぎょう。 般若心経。 波羅羯諦。 このお経は少し長いので、息継ぎのタイミングが大切です。 お坊さん達は息継ぎのタイミングも含めて暗記している…と聞いたことが有ります。 ここで一つヒソヒソ読誦での息継ぎのコツを。 (我流なので、宣伝などされませんように。 ) お経読誦の速さは概ね一文字0.5秒です。 それに対して鼻から息を吸い込む速度も0.5秒掛るとしましょう。 同じ0.5秒なら、必ず1文字読み飛ばしが発生するのですが…。 勿論、サウナの中でこんな息継ぎをすると、気管をやけどするかも知れません。 読み飛ばしの文字はこころの中で唱えれれば良いことなので、お間違え無く。 無上仏果菩提を荘厳す。 ふしてねがわくは、しおんすべてほうじ、さんぬひとしくたすけ、 伏して願わくは、四恩総て報じ、三有斉しく資け、 ほっかいのうじょうと、おなじくしゅちをまどかにせんことを。 法界の有情と、同じく種智を円かにせんことを。 こいねがうところは、かもんはんえい、しそんちょうきゅう、さいしょうしょうじょ、しょえんきちじょうならんことを。 冀う所は、家門繁栄、子孫長久、災障消除、諸縁吉祥ならんことを。 (もーこーほーじゃほーろーみー) この回向文は曹洞宗特有の回向文だと思います。 要は変なこだわりを持たないこと!私はそれで良いと思っています。 のーもーさんまんだー。 もとなん。 おはらーちーことしゃー。 母駄喃。 阿鉢囉底賀多舍。 そのなんとうじーとう。 ぎゃーぎゃー。 ぎゃーきーぎゃーきー。 佉呬佉呬。 うんぬん。 しふらーしふらー。 はらしふらーはらしふらー。 入嚩囉入嚩囉。 鉢囉入嚩囉鉢囉入嚩囉。 ちしゅさーちしゅさー。 ちしゅりーちしゅりー。 底瑟姹底瑟娑。 致瑟哩致瑟哩。 そわじゃーそわじゃー。 せんちーぎゃー。 しりえいそーもーこー。 娑発吒娑発吒。 扇底迦。 暗記する際に句の意味を考えながら…とか思っていると難しいことになります。 (多分、観音様を賛歌しているのですが、神聖な音が経文になっていたりもします。 不思議なくらい簡単に暗記出来ました。 最初から意味なんて分らないのなら、何度も読んで口調を覚えるだけなのです。 (野茂さんが元の大原さんの家で…という覚え方でも構わないと思います。 のーもーさんまんだー。 (勿論、私だけかも知れませんが…0.5秒息継ぎは役立ちます。 江戸時代には病魔退散の祈願にも使われたお経らしいです。 一度聴くと忘れられなくなるお経です。 なむからたんのー。 とらやーやー。 なむおりやー。 ぼりょきーちー。 しふらーやー。 哆囉夜耶。 南無阿唎耶。 婆盧羯帝爍鉢囉耶。 ふじさとぼーやー。 もこさとぼーやー。 もーこーきゃーるにきゃーやー。 菩提薩哆婆耶摩訶薩哆婆耶。 摩訶迦嚧尼迦耶。 さーはらはーえいしゅーたんのうとんしゃー。 なむしきりーといもー。 おりやー。 ぼりょきーちー。 薩皤囉罰曳数怛那怛写。 南無悉吉栗埵伊蒙。 阿唎耶。 婆盧吉帝。 しふらー。 りんとーぼー。 なーむーのーらー。 きんじーきーりー。 もーこーほーどー。 しゃーみーさーぼー。 室仏囉。 楞駄婆。 南無那囉。 謹墀醘唎。 摩訶皤哆。 おーとーじょーしゅーべん。 おーしゅーいん。 さーぼーさーとー。 のーもーぼーぎゃー。 阿他豆輸朋。 阿遊孕。 薩婆薩哆。 那摩婆伽。 もーはーてーちょー。 とーじーとー。 摩罰特豆。 怛姪他。 おーぼーりょーきー。 るーぎゃーちー。 きゃーらーちー。 いーきりもーこー。 ふじさーとー。 阿婆盧醘。 盧迦帝。 迦羅帝。 夷醘唎摩訶。 菩提薩埵。 さーぼーさーぼー。 もーらーもーらー。 もーきーもーきー。 りーとーいん。 くーりょーくーりょー。 薩婆薩婆。 摩囉摩囉。 摩醘摩醘。 唎駄孕俱盧俱盧。 けーもーとーりょーとりょー。 ほーじゃーやーちー。 もーこーほーじゃーやーちー。 羯蒙度盧度盧。 罰闍耶帝。 摩訶罰闍耶帝。 とーらーとーらー。 ちりにー。 しふらーやー。 陀囉陀囉。 地唎尼。 室仏囉耶。 しゃーろーしゃーろー。 もーもーはーもーらー。 ほーちーりー。 遮囉遮囉。 麼麼罰摩囉。 穆帝隸。 いーきーいーきー。 しーのーしーのー。 おらさんふらしゃーりー。 伊醘伊醘。 室那室那。 阿囉參仏囉舍利。 はーざーはーざー。 ふらしゃーやー。 くーりょーくーりょー。 もーらーくーりょーくーりょー。 罰沙罰參。 仏囉舎耶。 呼盧呼盧。 摩囉呼盧呼盧。 きーりーしゃーろーしゃーろー。 しーりーしーりー。 すーりょーすーりょー。 醘唎娑囉娑囉。 悉唎悉唎。 蘇嚧蘇嚧。 ふじやー。 ふじやー。 ふどやーふどやー。 菩提夜。 菩提夜。 菩駄夜菩駄夜。 みーちりやー。 のらきんじー。 ちりしゅにのー。 ほやもの。 そもこー。 弥帝唎夜。 那囉謹墀。 婆夜摩那。 娑婆訶。 しどやー。 そもこー。 もこしどやー。 そもこー。 しどゆーきー。 しふらーやー。 そもこー。 悉陀夜。 娑婆訶。 摩訶悉陀夜。 娑婆訶。 悉陀喩芸。 室皤囉耶。 娑婆訶。 のらきんじー。 そもこー。 もーらーのーらーそもこー。 娑婆訶。 摩囉那囉娑婆訶。 しらすーおもぎゃーやー。 そもこー。 そぼもこしどやー。 そもこー。 悉囉僧阿穆佉耶。 娑婆訶。 娑婆摩訶悉陀夜。 娑婆訶。 しゃきらーおしどーやー。 そもこー。 ほどもぎゃしどやー。 そもこー。 者吉囉阿悉陀夜。 娑婆訶。 波哆摩羯悉哆夜。 娑婆訶。 のらきんじーはーぎゃらやー。 そもこー。 もーほりしんぎゃらやーそもこー。 那羅謹墀皤伽羅耶。 娑婆訶。 摩婆利勝羯羅耶娑婆訶。 なむからたんのーとらやーやー。 なむおりやー。 ぼりょきーちー。 しふらーやー。 そもこー。 南無喝囉怛那哆囉耶夜。 南無阿唎耶。 婆盧吉帝。 爍皤囉夜。 娑婆訶。 してどーもどらー。 ほどやー。 そーもーこー。 悉殿都漫多囉。 跋陀耶。 娑婆訶。 TV番組だから?という話でもないと思いますが、物凄く荘厳な響きに魅了されました。 どうしても覚えたい!という気持ちが有ったので、お経のCDまで購入して覚えました。 (もしかすると、経文の中盤を読み飛ばしているだけかも知れませんが…。 ) 陀羅尼は息継ぎでお経の流れを止めたく無いので、毎回0.5息継ぎで読誦しています。 朝のお経読誦で眠てしまうのは、このお経で体力を使っているから?かも知れません。 読誦してみようと思われる人は、片手に経本で意識が飛ばない程度の読誦をして下さい。 【奉請三宝】 なむじっぽうぶつ。 なむじっぽうほう。 なむじっぽうそう。 南無十方法。 南無十方僧。 なむほんししゃかむにぶつ。 なむだいずだいひきゅうくかんぜおんぼさつ。 南無大慈大悲救苦観世音菩薩。 なむけいきょうあなんそうじゃ。 南無啓教阿難尊者。 【招請発願】 ぜしょしゅとう。 是諸衆等。 ほっしんしていっきのじょうじきをぶじして。 あまねくじっぽうぐうじんこくう。 しゅうへんほっかいみじんせっちゅう。 發心して一器の浄食を奉持して。 普く十方窮盡虚空。 周遍法界微塵刹中。 しょうこくどのいっさいのがきにほどこす。 せんもうくおんさんせんちしゅないしこうやのしょきじんとう。 所有國土の一切の餓鬼に施す。 先亡久遠山川地主乃至曠野の諸鬼神等。 こうきたってここにあつまれ。 われいまひみんして。 あまねくなんじにじきをほどこす。 請う来って此に集れ。 我れいま悲愍して。 普く汝に食を施す。 ねがわくはなんじかくかく。 わがこのじきをうけて。 てんじもって。 じんこくうかいのしょぶつぎゅっしょう。 願くは汝各各。 我が此の食を受けて。 轉じ將って。 盡虚空界の諸佛及聖。 いっさいのうじょうにくようして。 なんじとうじょうとあまねくみなぼうまんせんことを。 一切の有情に供養して。 汝と有情と普く皆飽満せんことを。 またねがわくはなんじがみ。 このじゅじきにじょうじて。 くをはなれてげだつし。 てんにしょうじてらくをうけ。 亦願くは汝が身。 此の呪食に乗じて。 苦を離れて解脱し。 天に生じて楽を受け。 じっぽうのじょうどもこころにしたがってゆおうし。 ぼだいしんをはっし。 ぼだいどうをぎょうし。 十方の浄土も意に随って遊往し。 菩提心を發し。 菩提道を行し。 とうらいにさぶつして。 ながくたいてんなく。 さきにどうをうるものは。 ちかってあいどだっせんことを。 當来に作佛して。 永く退轉なく。 前に道を得る者は。 誓って相度脱せんことを。 またねがわくはなんじら。 ちゅうやごうじょうに。 われをようごして。 わがしょがんをまんぜんことを。 又願くは汝等。 晝夜恒常に。 我を擁護して。 我が所願を満ぜんことを。 ねがわくはこのじきをほどこす。 しょしょうのくどく。 あまねくもってほっかいのうじょうにえせして。 願くは此の食を施す。 所生の功徳。 普く將て法界の有情に廻施して。 もろもろのうじょうとびょうどうぐうならん。 もろもろのうじょうとともに。 おなじくこのふくをもって。 諸の有情と平等苦有ならん。 諸の有情と共に。 同じく此の福を將て。 ことごとくもってしんにょほっかい。 むじょうぼだい。 いっさいちちにえこうして。 悉く將て真如法界。 無上菩提。 一切智智に廻向して。 ねがわくはすみやかにじょうぶつして。 よかをまねくことなからん。 願くは速かに成佛して。 餘果を招くこと勿らん。 ほっかいのがんじき。 ねがわくはこのほうにじょうじて。 とくじょうぶつすることをえん。 法界の含識。 願くは此法に乗じて。 疾く成佛する事を得ん。 【雲集鬼神招請陀羅尼】 のうぼーぼほり。 ぎゃりたり。 たたーぎゃたや。 迦哩多哩。 怛他蘗多也。 【破地獄門開咽喉陀羅尼】 おんぼーほていえり。 ぎゃたり。 たたーぎゃたや。 迦多哩。 怛他蘗多也。 【無量威徳自在光明加持飲食陀羅尼】 のうまく。 さらば。 たたーぎゃた。 ばろきてい。 怛佗蘗多。 嚩嚕吉帝。 おんさんばらー。 さんばらーうん。 唵三婆羅。 三婆羅吽。 【蒙甘露法味陀羅尼】 のうまく。 そろばや。 たたーぎゃたや。 たにゃた。 蘇嚕頗也。 怛佗蘗多也。 怛儞也佗。 おんそろそろ。 はらそろ。 はらそろ。 そわか。 鉢羅蘇嚕。 鉢羅蘇嚕。 娑嚩賀。 【毘盧舎那一字心水輪観陀羅尼】 のうまく。 さんまんだ。 ぼたなんばん。 三満多。 没多南鑁。 【五如来寶號招請陀羅尼】 なむたほうにょらい。 のうぼーばぎゃばてい。 はらぼた。 曩謨薄伽筏帝。 鉢羅歩多。 あらたんのうや。 たたーぎゃたや。 じょけんとんごうふくちえんまん。 阿羅怛曩也。 怛他蘗多也。 除慳貧業福智圓満。 なむみょうしきしんにょらい。 のうぼーばぎゃばーてい。 そろばや。 曩謨簿伽筏帝。 蘇嚕波耶。 たたーぎゃたや。 はしゅうろうぎょうえんまんそうこう。 怛侘蘗多也。 破醜陋形圓満相好。 なむかんろおうにょらい。 のうぼーばぎゃばーてい。 あみりてい。 曩謨婆伽筏帝。 阿蜜 栗 注1 帝。 あらんじゃや。 たたーぎゃたや。 かんぼうしんじんりょうじゅけらく。 阿濫惹耶。 怛他蘗多耶。 灌法身心令受快楽。 なむこうはくしんにょらい。 のうぼーばぎゃばーてい。 びほらぎゃたらや。 曩謨婆伽筏帝。 尾布邏蘗怛羅耶。 たたーぎゃたや。 いんこうこうだいおんじきじゅうぼう。 多佗蘗多也。 咽喉廣大飲食充飽。 なむりふいにょらい。 のうぼーばぎゃばーてい。 あばえん。 曩謨婆伽筏帝。 阿婆演。 ぎゃらや。 たたーぎゃたや。 くうふしつじょりがぎきゅ。 迦羅耶。 多佗蘗多耶。 恐怖悉除離餓鬼趣。 【發菩提心陀羅尼】 おん。 ぼうじしった。 はだやみ。 冐地即多。 波多野迷。 【授菩薩三摩耶戒陀羅尼】 おん。 さんまやさとばん。 三昧耶薩坦鑁。 【大寶楼閣善住秘密陀羅尼】 のうまく。 さらば。 たたーぎゃたなん。 薩羅嚩。 多他蘗多南。 びほらぎゃらべい。 まにはらべい。 尾補羅蘗羅陛。 麼抳鉢囉陛。 たたたにたしゃに。 まにまに。 多佗多尼多捨寧。 摩尼摩尼。 そはらべい。 びまれい。 しゃぎゃらげんびれい。 蘇鉢囉陞。 尾麼黎。 娑蘗囉儼鼻 隷 注2。 うんぬん。 じんばら。 じんばら。 びろきてい。 入縛羅。 入縛羅。 尾盧枳帝。 ぐぎゃ。 ちしゅった。 ぎゃらべい。 そわか 麌 四 注3 夜。 地瑟恥多。 蘗羅陛。 娑縛訶。 ばじれい。 縛日哩。 だれいうんばった。 駄哩吽泮 乇 注4。 【諸仏光明真言灌頂陀羅尼】 おん。 あぼきゃ。 べいろしゃのう。 まかぼだらー。 阿暮伽。 癈嚕者娜。 摩訶畝陀羅。 まにはんどま。 じんばら。 はらばり。 たやうん。 麼尼盤頭麼。 入縛囉。 跛囉婆利。 單 注5 野吽。 【回 向】 いーすーしゅうあんしゅうせんげん。 ほーとーぶーもーきーろーてー。 報答父母劬労徳。 そんしゃーふーらーじゅうぶーきゅう。 もうしゃーりーくーさんなんよう。 存者福楽壽無窮。 亡者離苦生安養。 すーいんさんゆうしいあんしい。 さんずーはーなんくーしゅんさん。 四恩三有諸含識。 三途八難苦衆生。 きゅうもうくいこうせんなんすう。 じんしゅうりんぬいさんじんずー。 倶蒙悔過洗瑕疵。 盡出輪回生浄土。 前半の日本語を暗記している所と、後半の陀羅尼を暗記している所が違うような気持ち。 ) 頭をフル回転させないと読誦出来ないお経…というのか、読誦法も違っています。 まず普通のお経よりも読誦の速さが違います。 (速い句は一秒間に3文字くらいで読みます…0.5秒息継ぎでは対応出来ない。 ) 木魚は使わず、リンや拍子木だけでリズムを整えます。 (リンの音色だけが頭に響くのは、独特の雰囲気です。 ) 口調からして独特です。 興味がお有りの人は、Google検索してみて下さい。 せーそんみょうそうぐ。 がーこんじゅうもんぴー。 ぶっしーがーいんねん。 みょういーかんぜーおん。 我今重問彼。 仏子何因縁。 名為観世音。 ぐーそくみょうそうそん。 げーとうむーじんにー。 にょうちょうかんのんぎょう。 ぜんのうしょーほうしょー。 具足妙相尊。 偈答無尽意。 汝聴観音行。 善応諸方所。 ぐーぜいじんにょーかい。 りゃっこうふーしーぎー。 じーたーせんおくぶつ。 ほつだいしょうじょうがん。 弘誓深如海。 歴劫不思議。 侍多千億仏。 がーいーにょうりゃくせつ。 もんみょうぎゅけんしん。 しんねんふーくーかー。 のうめつしょううーくー。 我為汝略説。 聞名及見身。 心念不空過。 能滅諸有苦。 けーしーこうがいいー。 すいらくだいかーきょう。 ねんぴーかんのりき。 かーきょうへんじょうちー。 仮使興害意。 推落大火坑。 念彼観音力。 火坑変成池。 わくひょうりゅうきょーかい。 りゅうぎょーしょーきーなん。 ねんぴーかんのりき。 はーろうふーのうもつ。 或漂流巨海。 龍魚諸鬼難。 念彼観音力。 波浪不能没。 わくざいしゅーみーぶー。 いーにんしょーすいだー。 ねんぴーかんのりき。 にょーにちこーくうじゅう。 或在須弥峰。 為人所推堕。 念彼観音力。 如日虚空住。 わくひーあくにんちく。 だーらくこんごうせん。 ねんぴーかんのりき。 ふーのうそんいちもう。 或被悪人逐。 堕落金剛山。 念彼観音力。 不能損一毛。 わくちーおんぞくにょう。 かくしゅうとうかーがい。 ねんぴーかんのりき。 げんそくきーじーしん。 或値怨賊繞。 各執刀加害。 念彼観音力。 咸即起慈心。 わくそうおうなんくー。 りんぎょうよくじゅーしゅう。 ねんぴーかんのりき。 とうじんだんだんえー。 或遭王難苦。 臨刑欲寿終。 念彼観音力。 刀尋段段壊。 わくしゅうきんかーさー。 しゅーそくひーちゅうかい。 ねんぴーかんのりき。 しゃくねんとくげーだつ。 或囚禁枷鎖。 手足被杻械。 念彼観音力。 釈然得解脱。 しゅーそーしょーどくやく。 しょーよくがいしんしゃー。 ねんぴーかんのりき。 げんじゃくおーほんにん。 呪詛諸毒薬。 所欲害身者。 念彼観音力。 還著於本人。 わくぐうあくらーせつ。 どくりゅうしょーきーとう。 ねんぴーかんのりき。 じーしっぷうかんがい。 或遇悪羅刹。 毒龍諸鬼等。 念彼観音力。 時悉不敢害。 にゃくあくじゅういーにょー。 りーげーそーかーふー。 ねんぴーかんのりき。 しっそうむーへんぽう。 若悪獣囲繞。 利牙爪可怖。 念彼観音力。 疾走無辺方。 がんじゃーぎゅうぶつかつ。 けーどくえんかーねん。 ねんぴーかんのりき。 しっそうむーへんぽう 蚖蛇及蝮蠍。 気毒煙火燃。 念彼観音力。 尋声自回去。 うんらいくーせいでん。 ごうばくじゅうだいうー。 ねんぴーかんのりき。 おーじーとくしょうさん。 雲雷鼓掣電。 降雹澍大雨。 念彼観音力。 応時得消散。 しゅーじょうひーこんやく。 むーりょーくーひつしん。 かんのんみょーちーりき。 のうぐーせーけんくー。 衆生被困厄。 無量苦逼身。 観音妙智力。 能救世間苦。 ぐーそくじんつうりき。 こうしゅうちーほうべん。 じっぽうしょーこくどー。 むーせつふーげんしん。 具足神通力。 広修智方便。 十方諸国土。 無刹不現身。 しゅーじゅーしょーあくしゅー。 じーごくきーちくしょう。 しょうろうびょうしーくー。 いーぜんしつりょうめつ。 種種諸悪趣。 地獄鬼畜生。 生老病死苦。 以漸悉令滅。 しんかんしょうじょうかん。 こうだいちーえーかん。 ひーかんぎゅうじーかん。 じょうがんじょうせんごう。 真観清浄観。 広大智慧観。 悲観及慈観。 常願常瞻仰。 むーくーしょうじょうこう。 えーにちはーしょーあん。 のうぶくさいふうかー。 ふーみょうしょうせーけん。 無垢清浄光。 慧日破諸闇。 能伏災風火。 普明照世間。 ひーたいかいらいしん。 じーいーみょうだいうん。 じゅうかんろーほううー。 めつじょうぼんのうえん。 悲体戒雷震。 慈意妙大雲。 澍甘露法雨。 滅除煩悩焔。 じょうしょうきょうかんしょー。 ふーいーぐんじんちゅう。 ねんぴーかんのりき。 しゅーおんしつたいさん。 諍訟経官処。 怖畏軍陣中。 念彼観音力。 みょうおんかんぜーおん。 ぼんのんかいちょうおんしょうひーせーけんのん。 ぜーこーしゅーじょうねん。 妙音観世音。 梵音海潮音。 勝彼世間音。 是故須常念。 ねんねんもつしょうぎー。 かんぜーおんじょうしょう。 おーくーのーしーやく。 のういーさーえーこー。 念念勿生疑。 観世音浄聖。 於苦悩死厄。 能為作依怙。 ぐーいっさいくーどく。 じーげんじーしゅーじょう。 ふくじゅーかいむーりょう。 ぜーこーおうちょうらい。 慈眼視衆生。 福聚海無量。 是故応頂礼。 にーじー。 じーじーぼーさー。 そくじゅうざーきー。 ぜんびゃくぶつごん。 せーそん。 にゃくうーしゅーじょう。 持地菩薩。 即従座起。 前白仏言。 若有衆生。 もんぜーかんぜーおんぼーさーほん。 じーざいしーごう。 ふーもんじーげん。 じんづうりきしゃー。 とうちーぜーにん。 聞是観世音菩薩品。 自在之業。 普門示現。 神通力者。 当知是人。 くーどくふーしょう。 ぶっせつぜーふーもんほんじー。 しゅうちゅうはちまんしーせんしゅーじょう。 功徳不少 仏説是普門品時。 衆中八万四千衆生。 かいほつむーどうどうあーのくたーらーさんみゃくさんぼーだいしん。 皆発無等等阿耨多羅三藐三菩提心 観音経は般若心経と共に人気のあるお経…と何かの本に書いてありましたが、 長さだけ見ると般若心経の倍近く有るようです。 (この勢いなら覚えられる!…と。 ) ところがどっこい!私には、このお経を暗記するのがとても大変。 各執刀加害。 念彼観音力。 そんな時に瀬戸内寂聴さんの本を読んで愕然。 それでも毎日の経本片手の読誦が良かったようです。 (今でも、偈の部分ではつまづきます。 解説本でストーリーを知れば、大まかな流れを把握出来ます。 物語は小さなストーリーの積み重ねなので、地道にストーリー単位で暗記しました。 そもそもお手本として購入した観音経CDの読経も14分近いものです。 でも、観音経には人に安心感を与えてくれる響きが有ります。 目の前が真っ暗になるような事態に直面すると、私は観音経を唱えます。 たった15分程度の読誦で、何故か気持ちは変わるものです。 いつの日か完璧な暗唱が出来ることを目標に、日々精進…です。 じーがーとくぶつらい。

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