東野 圭吾 希望 の 糸。 『希望の糸』徹底ネタバレ解説!あらすじから結末まで!|よなよな書房

東野圭吾「希望の糸」あらすじ・感想!見えない糸で繋がる家族の物語

東野 圭吾 希望 の 糸

令和初の書き下ろし!「希望の糸」が7/5に発売 令和になりまだ日が浅いですが,個人的に「単行本が出たら即購入」と決めている作家さんの新作は未だ出ていませんでした。 平成の終盤は,「新章 神様のカルテ」「麦本三歩の好きなもの」「同潤会代官山アパートメント」と,なかなかの秀作新刊に大きな刺激を受けることができましたので,「次」を期待していたのですが,このままで行くと,6/13発売手予定の池井戸潤さん「ノーサイド・ゲーム」が,私にとっての「令話第1弾」となりそうです。 そんな中,「第2弾」になりそうな情報が入ってきました。 東野圭吾さんの令和初の書き下ろし作が,7/5に発売されるようです。 タイトルは 「希望の糸」。 さてさて,どのようなストーリーなのでしょうか? リンク 新キャラ刑事登場? 前作「沈黙のパレード」は,ガリレオシリーズの中で最も科学トリックに頼らない本格推理ものになりました。 個人的には東野さんの重厚な作品群が好みですので,近年の中でも秀作の部類の入るのではないかと考えた作品でした。 その作品に次ぐ,今回の「希望の糸。 」 Amazonの紹介ページを見てみると…。 とあります。 容疑者の抱える「深い悩み」とは何なのか? 気になるところですね。 さて,それ以上に気になるのが 「若き刑事」という部分です。 東野作品といえば,「加賀シリーズ」「湯川シリーズ」の他,最近でいえばマスカレードホテルの「新田・山岸」など,長きにわたってシリーズ化される登場人物も多いわけですが,今回の「若き刑事」と一体誰なのでしょう? これまでにも登場したことのある「誰か」なのか? それとも,全く新しい刑事なのか? 私としては,「令和初」ということを売りにしている講談社側の姿勢を見ても,「新キャラ」があり得るのでは…と考えたりしています。 重厚な作品になりそうな予感 内容紹介を見ると,「災害で子どもを失う」という悲惨な運命を辿ってきた男を中心にストーリーが進むようですね。 だとすれば,恐らく内容も重厚で様々な人間模様が絡み合った読み応えのあるものになるのではないでしょうか? 令和初としては,大変好ましいことだと考えます。 また… 「容疑者たち」という文言から,犯人は「一人」ではなく「複数」という可能性も…。 「沈黙のパレード」同様,一筋縄ではいかないストーリー,トリック,人間関係などにも期待してしまいますね。 ちょっと残念なのは,単行本のページ数が 「208ページ」となっていること…。 まあ,大切なのは中身です。 短いながらも読み手が納得できるような作品になっていることを願わずにはいられません。

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東野圭吾「希望の糸」あらすじ・感想!見えない糸で繋がる家族の物語

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事件 背中にナイフが突き刺さっているカフェ店主・ 花塚弥生の死体が発見される。 松宮は所轄の若い長谷部と被害者の人間関係を調べるが発見者と常連客に当たっても手掛かりはありませんでした。 その事を 警部補の加賀恭一郎に伝えます。 通話記録から11年前に別れた元夫・綿貫哲彦に電話した事が分かり訪ねると10年振りに連絡をもらい会った事が分かるが仕事は変わっていなくて女性と住んでいる事を伝えたところ世間話だけで終わっていました。 世間話するために10年連絡取っていない元夫に電話するだろうかと気になるがジムやエステに最近になって通い出していたので恋人が出来たのではないかと思います。 そこで目を付けたのは携帯のリストの中にあった「 汐見行伸」。 父親の存在 松宮は前に住んでいた不動産屋を通し「石川県の高級旅館の女将・芳原亜矢子が連絡を取りたがっている」と連絡を受けます。 従兄弟の恭一郎は「知らない」と言うが母親は「教えたくない」と言いました。 仕方なく亜矢子に連絡すると「あなたのお父さんかもしれない芳原真次についてご相談があります」と言われます。 父親は料理人で奥さんがいたが離婚が成立してから子供を認知する約束だったが店が火事になり亡くなったと松宮は聞かされていたので「父親」と言われてもピンときません。 公証役場で作成された遺言書は亡くなる前に読む事が可能でありもう先がない父親の気持ちを知るために亜矢子は開封し「松宮脩平」の存在を知ったのです。 独りっ子である亜矢子は「単純に会いたかった、松宮の方が詳しい事を知っているのではないか、父親が生きているうちに2人を会わせるべきだと思った」を理由に連絡したのだと言いました。 亜矢子は6歳の時に母親が事故で看病が必要な状態になり東京に修行中の父親が戻ってきた事を思い出します。 また松宮の顔を見てあまりに似ていたので遺言の内容が真実なのか確かめる必要がなくなります。 容疑者 汐見行伸は14歳の娘・萌奈と2人暮らし、妻・怜子は二年前に白血病で亡くなっていました。 建設会社に勤める汐見行伸、妻の怜子は子供に経験させるため小学生になる姉弟だけで怜子の実家新潟まで行かせてみるが東京でも激しく揺れるほど現地で大きな地震が起こり不運なことに命を落としてしまいます。 生き甲斐を失い消えてしまいたいと思う日々が続くが行伸は家族再生のために妻を支え地震から1年後、40歳になる怜子は新しい命を授かりました。 成長を見届けるのが生き甲斐となるが萌奈が小学生の時に怜子は白血病で倒れ帰らぬ人なってしまいます。 子供二人に妻まで失い生き甲斐は萌奈しかいませんでした。 しかし中学生になった萌奈は生まれた時からずっと両親の生き甲斐だの亡くなった二人の子供の話を事あるごとに聞かされずっと我慢しており「私は私、誰かの生まれ変わりじゃない。 私に期待しないで」と感情が爆発し叫びました。 松宮は汐見家の過去を知り恋人であっても娘に気を遣っているだけで事件とは関係ないのではないかと思い始めます。 進展 加賀恭一郎は綿貫にはアリバイはあるが10年も連絡していない弥生の実家である栃木県まで行き委任契約を申し出たのが引っかかります。 被害者が持っている何かを探しているのだろう。 綿貫が同棲している介護士の多由子に話を聞きに行くとその事は知らないようだったが事件の日のアリバイを聞くといきなり自白しました。 綿貫が元妻と会ってから様子が変だったため多由子は復縁を迫ってきたのではないかと思い幸せを奪われたくない危機感から刺してしまったと言いました。 話を聞いた綿貫は共同経営を提案されただけだと落ち込みます。 しかし恭一郎は綿貫に見張りを付けており質問に対して嘘付くのでそれは何故か聞くと弥生の死後事務の事だと言われます。 犯人の多由子と行伸の関係性はない事から事件とは関係ないかも知れないが行伸も何か隠している。 裏付け捜査・繋がり 松宮は弥生の両親を訪ねると綿貫からアルバムを見たいと頼まれた事を知ります。 拝見させて貰うと明らかに写真が剥がされたページがあったが高校生の時の弥生が汐見萌奈そっくりだと気付き驚きます。 調べると汐見怜子と花塚弥生は同じクリニックで不妊治療を受けており萌奈は体外受精で授かったのだと知ります。 受精卵の取り違えでは? 行伸と弥生が会っている事を考えれば二人はその事を知っていたはずであり弥生が萌奈の部活を見ていた事も納得できる。 萌奈の血縁関係がある人は綿貫と弥生という事になるので綿貫が何か隠そうとしているのも辻褄が合う。 そして犯人である多由子も子供の存在が動機なのかもしれない。 行伸も綿貫も認めなかったが慌てようからして間違い、しかし14歳の少女の運命を変えてしまうので追求していいのかと松宮は悩みます。 15年前の真実 赤ちゃんを授かり喜ぶ行伸・怜子だったがクリニックに呼ばれ受精卵を取り違えたと謝罪され「絶望」に突き落とされます。 「これが最後のチャンスだと思う。 二度と手に入らないから確定ではないのだから産んで育てたい」 血液型はAとBであり子供が何の血液型であっても問題はないため自分の子供だと信じればいいのだと行伸は決心します。 3年前 白血病で入院した怜子は自分が生きている間はダメだけど萌奈と二人になって悩み続けるぐらいだったら打ち明けてもいいと言いました。 怜子が亡くなり一緒に生活して萌奈が生きる希望となっているのは間違いないがそれと同時に間違いなく受精卵の取り違えがあったと確信していた行伸は本当の親への罪悪感から真実を伝えようと決心します。 事件の真相 行伸はカフェを訪ねると弥生が萌奈そっくりだったので衝撃を受けます。 常連となった頃に店に来たのは偶然ではなく捜していたこと、そして娘の母親が弥生だと打ち明けました。 説明を受けた弥生は子供は諦めていたので夢のようだ喜びます。 まだ萌奈にも打ち明けていないことからすぐに会うのは不可能だと思い遠くからでもいいからとお願いしたところ部活をしていると教えられたのです。 感激した弥生は会う時のことを考え少しでも若い姿になろうと痩せるためにヨガやエステに通い出したのです。 そして子供が出来ない理由だけで離婚した綿貫を呼び出し「私たちの子供、14歳の娘がいる」と告げました。 普段からコミュニケーションが取れていなかった行伸は真実をどう伝えようか悩んでいた頃、綿貫は娘に会いたい気持ちが高まるばかりで落ち着かない日々を送っていました。 そんな時、事件が起こり綿貫は娘が誰なのか探るため死後事務を申し出たが多由子が自白したと聞かされ、子供の存在を知ってしまったのではないかと頭をよぎります。 綿貫は弥生からなぜ連絡があったのか松宮刑事にすべて話した後、「何も隠す必要はないから」と多由子に手紙を送りました。 自白 金持ちの家庭だったが小学生の時に父親が横領していた事が発覚し貧乏生活まで転落しました。 両親は離婚し多由子は兄と共に祖母の家に預けられました。 多由子は2回中絶した経験があり自殺未遂をした事もありました。 家族全員と疎遠状態となりクラブで働きながら介護士の仕事を始め、そこで出会ったのが綿貫でした。 交際が始まりクラブは辞めてようやく夢に見た平凡な生活を手に入れたと思ったが38歳になっても赤ちゃんを授かることはなく徐々に「子供が出来ないから別れよう」と告げられるのではないかと不安を抱えるようになりました。 そんな時、元妻と会ってから様子がおかしくなったので会いに行ってお願いすると弥生は正直に話してくれました。 しかし、「これは私と彼の問題であなたには関係ない。 まだ若いんだから巡り会えるわよ」と言われ刺してしまったのです。 弥生はまだ若いのだから授かる可能性はあるという意味だったが不安を抱えていた多由子は「綿貫と別れても誰かと巡り会える」と受け取ってしまったのです。 加賀恭一郎から弥生の人間性を聞かされ「巡り会える」の意味に気付きその場で自白したのです。 面会に来てくれた綿貫に「赤ちゃんが出来た」と「嘘」を伝えると彼は育てて二人で迎えに来ると言ってくれました。 生まれて初めて自分が妊娠したことを喜んでもらえた事に感謝し涙を流しました。 夜遅くに何を買いに行っていたんだと怒ってしまった事を謝罪するが萌奈が勘違いしている事を知ります。 「お父さんは本当の父親じゃないから私が嫌いなんでしょ。 お母さんが浮気したんでしょ」 行伸は真実を伝えなければと思い受精卵の取り違えがあった事を告げました。 「真実を話そうと思っている時に弥生が亡くなり、何をどう伝えればいいか迷っていたんだ。 傷つけたくないから、、、、萌奈が大好きだから」 萌奈にとって難しい話はどうでもよく聞きたかったのは自分のことが好きなのかどうかでした。 萌奈は積極的に朝食を作るようになり行伸は萌奈のために頑張って夕食を作るようになり会話も増えていきました。 行伸は何を迷っていたんだか、自分が愛情を注ぐだけで良かったのだと気付きます。 松宮は芳原正美(亜矢子の母親)と森本弓江の高校時代の交換日記を亜矢子から渡されます。 実は正美は同性愛者であり旅館の跡継ぎ必要だったため親の勧めで結婚したのです。 弓江も結婚していたが二人の関係は続いていました。 しかし弓江は夫に日記を見られてしまい逆上された事を唯一知っている妹に伝えていました。 そしてすぐに森本夫妻と正美が乗っていた車は事故を起こし、下半身不随で脳に重い後遺症が残ってしまったが正美だけが助かったのです。 事故とは思えない松宮は真実を知るのは自分の母親・克子だけだと思い会いに行きます 夫と死別した克子は料理店で働いているときに真次から妻子がいて娘の義務教育が終えたら離婚する事を最初に告げられ交際を申し込まれました。 亜矢子を出産した時に同性愛者である事は打ち明けられていた真次は森本夫妻と話す事になったから同席してほしいと頼まれたが俺には関係ないと断りました。 事故の知らせを受けた真次は相手の夫が二人を道連れにしたのだと気付き「行ってやればよかった・・・」と自分を責めました。 正美は介護が必要な状態、そして両親から店を継いで欲しいと頼まれ逃げたらダメだと思い一緒に金沢に来てくれと頼んだが克子は中途半端はよくないと思い別れを決心したのです。 正美が亡くなり真次は偶然近くまで来たので家を見に行くと小学校6年の松宮脩平を目にし自分の子ではないかと気付きました。 克子は真次の子供だと正直に伝え「父親だとは名乗らない条件で一度だけ会わす」と言いました。 話を聞いていた松宮は小学生の時にピッチャーをしていたが見知らぬ人がボールを受け母親が写真を撮っていた事を思い出しました。 松宮は真次に会いに行くと病室にはその時の写真と野球ボールが飾られていました。 昏睡状態の真次の手を握ると間違いなく父親だと確信しました。 こんな作品に出会ったのはいつ以来かな。 読手の心深くまで感情を届ける東野圭吾さんの文章力。 東北関東大震災は経験していたので15ページほどのプロローグだけで涙出そうになりましたよ。 まさか事件を通して受精卵の取り違えまで行き着いてしまうとは。 「萌奈の人生」のためにみんなが隠していたのは感動的でしたが同時に被害者の弥生がとてもかわいそうでなんとも言えない。 犯人である多由子は辛い人生を歩み「平凡な家族」を夢見ていただけなのに・・・。 強いて言えば「正美は同性愛者だった」という話はいらないと思ったかな。

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『希望の糸』徹底ネタバレ解説!あらすじから結末まで!|よなよな書房

東野 圭吾 希望 の 糸

東野圭吾「希望の糸」の登場人物 東野圭吾著「希望の糸」は2019年7月に講談社から発売された、長編のミステリー。 全345ページの、書き下ろし作品です。 さすが東野さん。 今回も、話の続きが気になって気になって…一気読みでした。 自宅で過ごす時間、どうされていますか? 読書をするのもおすすめです。 さて、備忘録として今回も あらすじと感想をまとめます。 ネタバレなしの方向でいきたいと思います。 まずは、 主な登場人物の紹介を簡単に紹介します。 松宮脩平 警視庁捜査一課の刑事。 松宮克子 脩平の母。 千葉県で暮らす。 加賀恭一郎 捜査一課の刑事。 脩平の従兄。 芳原亜矢子 金沢の老舗旅館「たつ芳」の女将。 芳原真次 亜矢子の父。 77歳。 末期がん。 花塚弥生 殺人事件の被害者。 カフェの経営者。 51歳。 綿貫哲彦 弥生の元夫。 中屋多由子 綿貫の同棲相手。 介護士。 汐見行信 子を失った過去がある。 現在は娘と二人暮らし。 62歳。 汐見萌奈 行信の娘。 14歳。 東野圭吾「希望の糸」のあらすじ カフェ「弥生茶屋」の経営者である花塚弥生が、何者かに殺害された。 周囲への聞き込みで、弥生を悪く言う者はいなかった。 なぜ殺されてしまったのかー。 カフェによく訪れていたという、汐見行信との関係はー。 松宮脩平が動き出す。 一方、彼の元へは「ある人物について相談がある」、と旅館の女将を名乗る女性から連絡が入るーといったあらすじです。 東野圭吾「希望の糸」の感想 希望の糸は、ざっくりいうと「家族の話」です。 ミステリーではあるのですが、犯人の動機もそれ(家族)にまつわるものでした。 語り手である松宮脩平は、加賀恭一郎のシリーズ作品にたびたび登場する人物です。 今回は彼の推理と「刑事の勘」というやつが冴えていました。 かつては母親の克子と暮らしていて「父親は亡くなった」と聞かされていた脩平ですが、本作品で事実が明らかになります。 克子が「いいたくない」としてきたのには、訳があったのです。 (見返し部分のデザインは、タイトルにそった 赤色の糸。 スピンも赤でした。 ) 震災で子供たちを失う、というプロローグから話がはじまります。 悲しみにくれる両親が考えた、自分たちが立ち直る方法は…子供を育てること。 無事、萌奈という女の子が誕生します。 萌奈は14歳という多感な年頃です。 自分は自分であり、亡くなった姉や兄の代わり、というのは息苦しさを感じることと思います。 しかしながら被害者とは、 まさか!の接点。 現実にはあってはならない事がおこってしまったわけなのですが、「もしも」、として考えたとき、非常に悩む事象です。 果たして道徳的にはどうなのだろう?と。 被害者がジムに通い、エステに入会した理由は、予想もつかないものでした。 散りばめられた謎が一気に解けてゆくのも醍醐味のひとつです。 感想をまとめるために読み返してみると、そういうことだったのか!と思わず膝を打ちたくなりました。 皆がだれも、複雑な思いを抱えた登場人物でした。 犯人の心情は、今の私にはどうしても理解できません。 最後に 加賀恭一郎シリーズのドラマや映画が好きで、放送されると必ずといっていいほど観ています。 ですので、加賀恭一郎が作中に登場すると阿部寛さんの顔が頭に浮かぶようになりました。 本作の主人公・松宮脩平は溝端淳平さんですね。 松宮の粘り強さが功を奏しました。 根気よく捜査を続ける、立派な刑事です。 思いがけず、彼の生い立ちを知ることが出来たのも良かったです。 自分のルーツを知りたい、という思いが生じるのはごく自然なことですよね。

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